2017年3月17日号 Vol.297

人間国宝 五代目・伊藤赤水
陶芸技法「無名異焼」



チェルシーの大西ギャラリーが、3月9日(木)から4月1日(土)まで、陶芸家・人間国宝の五代目伊藤赤水(いとう・せきすい)の米国初の個展を開催している。
五代伊藤赤水(1941年生まれ)は、新潟県佐渡に江戸時代後期から伝わる陶芸技法、「無名異焼(むみょういやき)」の重要無形文化財保持者として知られる。今回はその作品30点余を展示。アジア美術専門のアートフェア「アジアウィーク」との同時開催となる。
無名異焼は、佐渡の金鉱脈付近で産出される、鉄分豊富な土「無名異土」を使って作られる陶器。
伊藤は、土に含まれる鉄分が生み出す鮮やかな赤茶系の色合いをベースに、これまでの無名異焼には見られなかった陶芸的装飾技法を取り入れ、新たなスタイルを確立し、今日に至っている。
無名異土が発する独特の色合いに、窖窯(あながま)焼成における炎の作用が生み出す色彩の変化を取り込んだ「窯変」と、土が含む鉄分を用いたグラデーションによって模様を浮かびあがらせる「練上」が、主なスタイルとして知られる。
09年には、「佐渡ヶ島」と名付けた新たなスタイルでのシリーズを発表。佐渡の岩石を混ぜた独特な素材感で、無名異焼による作品世界をさらに広げている。

■4月1日(土)まで
■会場:Onishi Gallery
 521 W. 26th St.
■問合せ:TEL:212-695-8035
nana@onishigallery.com
onishigallery.com



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