2017年05月12日号 Vol.301

世界一 ゴージャスなバレエ団
一押しは「ホイップ・クリーム」
「アメリカン・バレエ・シアター」


Sarah Lane and Daniil Simkin in Whipped Cream. Photo: Gene Schiavone.


Stella Abrera in The Golden Cockerel. Photo: Rosalie O'Connor.


Diana Vishneva and Marcelo Gomes in Onegin. Photo: Gene Schiavone.


Cassandra Trenary and Cory Stearns in AfterEffect. Photo: Rosalie O'Connor.


バレエ・ファン待望のアメリカン・バレエ・シアター(ABT) 2017年スプリング・シーズンがいよいよ開幕。会場はオペラ・シーズンを終えたメトロポリタン歌劇場。世界一ゴージャスなバレエ団ABTの舞台は必見。今回の一押しは、ラトマンスキー振り付けの「ホイップ・クリーム」=表紙イラスト=だ!

5月15日から7月8日まで、METで恒例のABT公演が始まる。人種のるつぼニューヨークならでは、世界各国から集結した魅力的で個性溢れるダンサーたち。日本からも期待される若手、相原舞、小川華歩、隅谷健人の3人が現在メンバーとして在籍している。今後の活躍を応援したい。
ABTから引退した名プリマドンナのアレッサンドラ・フェリがゲスト・アーティストとしてで登場するのも嬉しい。「オネーギン」のタチヤーナ役で6月20日、22日に出演する。感動を呼ぶ舞台、卓越した表現力が再び観られるまたとないチャンスだ。
また、プリンシパル(主役を踊る階級)の中でも、人気、実力ともにトップクラスのディアナ・ヴィシニョーワが、今シーズン限りでABTを離れるが、今後もゲストとして舞台には立つ予定だそう。彼女のファイナル・ステージは同じく「オネーギン」のタチヤーナ役で、6月19日、23日の2回。ヴィシニョーワは、2003年に「ロミオとジュリエット」でABTデビューし、2005年からプリンシパルとなりドラマティックな舞台で魅了してきた。
もうひとつのニュースは、男性ダンサーでセクシーな風貌の人気者マルセロ・ゴメスのカンパニー在籍20周年記念公演が行われる。演目は「ジゼル」で日程は5月30日。

新演出「ホイップ・クリーム」

アレクセイ・ラトマンスキーの最新振り付け作品、衣装と舞台美術はマーク・ライデンが担当。ライデンは、日本でもお馴染みの風刺のきいた可愛い系ポップアーティスト。マイケル・ジャクソンのアルバム「デンジャラス」を手掛けたことで有名だ。「ホイップ・クリーム」のイメージにぴったりのファンタスティックな舞台と可愛い衣装が楽しみ。
振り付けのラトマンスキーは2009年からABTの常任振付家として、これまで「くるみ割り人形」「明るい小川」「イワンと仔馬」「アンナ・カレーニナ」、そして昨シーズンの「金鶏」と次々と斬新な振り付けを発表、ABTを盛り上げた立役者でもある。
「ホイップ・クリーム」は、1922年にリヒャルト・シュトラウスが台本も手掛け、作曲したバレエ組曲。1924年ウィーン国立歌劇場で自らの指揮により初演された。
ウィーンと言えば、ウィンナ・コーヒーやザッハートルテなどおいしいお菓子でも有名だが、物語はケーキ屋さんで始まる。お店の中のお菓子たちが踊り出すと、お菓子をたべすぎて倒れた少年が夢の中でプラリネ姫の宴会に登場、紅茶のお花のお姫様やコーヒー王子とどんちゃん騒ぎをするというメルヘン。
初日の5月23日、ABTガラで、プレミア公演が行われる。(針ヶ谷郁)

2017 American Ballet Theatre
■5月15日(月)〜7月8日(土)
■会場:Metropolitan Opera
 30 Lincoln Center Plaza
■$22〜
www.metopera.org/Season/2017-abt

★今シーズンのラインナップ
・Don Quixoteドン・キホーテ:5/15〜5/20
・ABT Kids:5/20
・Whipped Cream ホイップ・クリーム:
 5/23、24、6/26〜7/1
・Giselle ジゼル:5/25〜5/31
・The Golden Cockerel 金鶏:6/1〜6/3
・Le Corsaire 海賊:6/5〜6/10
・Swan Lake 白鳥の湖:6/12〜6/17
・Onegin オネーギン:6/19〜6/24
・Tchaikovsky Spectacular 
 チャイコフスキー・スぺクタキュラー:7/3〜7/8


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