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現在3千万人のアメリカ人が慢性的な不眠症にもがいているという統計が出ているが、このほどニューヨーク・タイムズ紙は「不眠薬の安全性は過去30年間着実に向上している」と報じている。 同紙によると、重要なことは正しい睡眠薬を選ぶこと。睡眠薬の選択が正しいかどうかというのは、眠りに落ちるのを助けてくれる導眠効果の高いもの、あるいは、いったん眠りに落ちたあと熟睡を約束してくれるものなど、薬によって特徴が異なるためだ。薬物療法は、その即効性ゆえに勧められることが多いが、慢性的な不眠症の抜本的な改善は患者の睡眠活動を見直す治療法であるという。 慢性的な不眠症の多くは 医者にかからず黙って一人苦しむものが多いという。05年の全米睡眠財団の調査によると、「眠りの質」についてかかりつけの医師から問われる患者はほんの三分の一に過ぎない。これは、睡眠障害の根本的な治療を放棄し、安易な薬物治療だけに対処法を求める結果と専門家は嘆く。 導眠剤として1800年代に人気のあったアヘンチンキからバルビツール酸塩などは、長い間治療薬として使用されてきたが「残念ながら大部分は中毒性が強く致命的」と、デヴィッド・ニューバウワー博士(ジョーンズ・ホプキンス大学医科大学)はいう。 大きな進歩は70年代のハルシオン、ザナックス、およびレストリルのようなベンゾジアゼピン薬の登場だ。バルビツール酸塩よりはるかに安全だが、副作用として依存と禁断症状や記憶障害を引き起こす場合もあり、食品医薬品局は、通常2週間未満の短い期間の使用を奨励している。 しかし、睡眠習慣を変えるのは時間がかかる上、セラピストの不足も深刻。医師は患者に睡眠衛生について説くよりも、安易な処方箋に流れているのが事実だ。 製薬会社は、現在睡眠中に夢を見ない深い眠り「徐波睡眠」の機能アップを目標とする新薬の開発に取り組んでいる。「患者はほとんど自分の睡眠に関して不平をいいながらクリニックに来ます。しかし、私たちが本当に探しているものは、朝迎える気持ちのいい目覚めなんです」とニューバウワー博士は話している。