2017年5月12日号 Vol.301

MTA驚異の残業代
基本給以上稼ぐか!

ニューヨークポスト紙がいかにも好きそうなネタだ。5月2日付けの紙面で、残業手当を荒稼ぎするメトロポリタン交通局(MTA)の従業員を名指しですっぱ抜いている。発表された数字は、エンパイアセンターという、ニューヨーク州政府に対する民間リサーチ機関の調査結果からだ。
MTAというのは州の機関で、ニューヨーク市の地下鉄とバス、ロングアイランド鉄道(LIRR)、メトロノース、それに州内のトンネルや橋を管理している。
調査結果によると、MTAは2016年、10億ドル近い残業手当を従業員に支払っている。正当な残業費なら文句はない。労働者の権利だってある。ただ、一州民として思わずイラっとするのも否定できない。だってこれだけあれば、地下鉄のセコい運賃値上げだってしなくていいだろうし、システムのメンテにも予算を充当できる。しょっちゅう起こる信号の故障や停電による列車の遅延も防げるんじゃないのか?
まあそれはそれとして、ポストが騒いでいるのは、わずか8人の従業員が160万ドルの残業手当を稼いでいたという点。一人平均20万ドルだ。さすがに消費者団体らは怒りを隠せないでいる。
残業手当の荒稼ぎナンバーワンは、LIRRの線路管理をするラルフ・ゴールデンさん。25万6155ドルの残業手当で、+基本給で去年の年収は36万ドル以上。MTA会長の給料が34万ドルちょっとだから、それ以上の高給取りだ。MTAによると、これだけ稼ぐ従業員はかなりの技術者だと、調査機関に対して説明しているというが…。

この夏ペンステ大変
いよいよメンテ着手

交通ネタついでに、このところテレビのローカルニュースでも散々報道されている、アムトラックのメンテの話題。この春相次いだシステムエラーを受け、これ以上騙し騙しの運行は無理と踏み、徹底修理するのはいい。が、この夏はペンステーションを拠点に通勤・通学する人たちはそれなりの不便を覚悟しておいた方がいい。
ペンステーションは、アムトラックとLIRR、NJトランジットの3社が共有しているので、アムトラックがやばくなると他の2社も影響を受ける。具体的にどう影響が出るかは、まだこれから徐々に発表される。
とりあえず、7月7〜25日と、8月4〜28日はこれらの3社の列車は限定運行になり、運行停止や遅延がある。この際自宅勤務にするか、夏は長期休暇を取って帰国するか!
7月4日の独立記念日と、9月始めのレイバーデーは、通常運行になるそうだ。
かくいう筆者もLIRRの利用者。これを機に、遅々として進まないグラセンのLIRR駅工事に拍車をかけていただきたい。

オバマケアすげ替え案
下院を通過、次は上院

トランプによるオバマケアのすげ替え案が、5月4日ついに連邦下院を通過した。これで決まったわけではなく、次は上院で審議される。
このコラムの数行で到底説明できないが、トランプの新案とオバマケアの大きな違いは、▽加入の義務付けを廃止。
▽従業員50人以上の企業への、従業員に対する医療保険提供の義務付けを廃止。
▽既往症を理由にした保険会社の加入拒否を禁止せず、新法では州政府に判断を委ねる。ーーその他いろいろだ。
下院を通過した議案の下では、2020年までに連邦からニューヨーク州への医療保険助成金69億ドルがカットされるそうで、そうなると今のオバマケアにおけるメディケイド(低所得者向け)や、エッセンシャルプランという州政府が支払い援助をするプランが継続できなくなる。
問題も文句も多いオバマケアだが、なくなると困る人も多いわけだ。上院での審議で、法案内容がどの程度書き換えられるかにもよる。誰かセミナーでも開いてくれないだろうか。



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