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 よみタイムについて
 
 
針ヶ谷郁:武蔵野音楽大学卒業。NYダルクローズ・スクールで音感教育を学び資格免許を取得。02年アーティスト・インターナショナル主催のオーディションで特別賞を受賞し、マーキン・ホールでNYデビュー。05年「日米開国150周年記念コンサート」に参加しガーシュウィン作曲「ラプソディー・イン・ブルー」をカーネギー・ザンケル・ホールで演奏。その他、ウェストチェスター・オーケストラと共演。また、99年より音楽の友社「グランド・オペラ」誌、02年より「音楽の友」誌の海外レポートにレギュラー執筆を始める。プラシド・ドミンゴ、五嶋龍などをインタビュー。87年よりNY在住。
よみタイムVol.174 2012年1月27日号掲載
アイーダ
エジプトの黄金時代
スペクタキュラーな演出で

スエズ運河の開通記念に建設されたカイロのオペラ劇場の_落としのために作曲された、と言われることもあるが、実際は、_落としの1869年11月6日に上演されたのはヴェルディの既作「リゴレット」だった。その後、ルーヴル美術館のエジプト考古学者オギュスト・マリエットの原案による「アイーダ」のオペラ化は実現されたが、普仏戦争が勃発したため初演は大幅に遅れ、1871年12月24日にカイロで行われた。今回のメットの舞台はジャンニ・クゥアランタが手がけ、古代エジプトがリアルに再現されている。神殿がエレベーターでせり上がってきたり、荘厳な「凱旋行進曲」にのって大勢の奴隷たちが戦利品を運ぶシーンなどは圧巻だ。ラダメスの歌う「清きアイーダ」、アイーダの歌う「勝ちて帰れ」など流麗なアリアに加え、アメリカン・バレエ・シアター(ABT)のアレクセイ・ラトマンスキー振付けのダンス・シーンなど見どころに溢れている。また、今回のキャストたちも歌、実力ともに大物揃い(見た目も)で充実した舞台となっている。ちなみにブロードウェイ・ミュージカルになったディズニー版「アイーダ」(初演2000年 エルトン・ジョン作曲)は有名だが、2008年にはなんと「野田版愛陀姫」という歌舞伎も登場した。野田秀樹と中村勘三郎のコラボで、舞台を古代エジプトから美濃の長良川に移し、和楽器を使って美濃と尾張の戦国時代の恋愛悲話を描いている。
あらすじ
エジプトの王女アムネリスに仕える奴隷アイーダ(実はエチオピアの王女)は、エジプトの将軍ラダメスと密かに愛し合っているが、アムネリスもラダメスに想いを寄せていたため激しく嫉妬する。ラダメスはエチオピアとの戦いで勝利を収め凱旋し、国王から王女アムネリスとの結婚を許される。ラダメスが連れて来た捕虜の中にアイーダの父アモナズロがいた。エチオピア王の身分を隠したアモナズロは娘のアイーダを利用してラダメスから軍事機密を聞き出す。ラダメスは機密漏えいの罪で逮捕され、生き埋めの刑を宣告される。地下墳墓に幽閉されたラダメスの元に忍び込んだアイーダは、二人で永遠の愛を誓いながら死んでいく。
AIDA イタリア語 3時間40分
作曲:ヴェルディ(1870年)
演出:ソンヤ・フリッセル
指揮:マルコ・アルミリアート
配役:アイーダ(エチオピアの王女、奴隷)=ヴィオレッタ・ウルマナ
ラダメス(エジプトの将軍)=マルセロ・アルヴァレス
アムネリス(エジプトの王女)=スティファニー・ブライス
2月9日、13日、16日、20日、23日、28日、3月3日(M)