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 よみタイムについて
 

よみタイムVol.75 2007年10月19日発行
号掲載


たまには化けてみようか!?

われわれ日本人には、奇抜なコスチュームを着てお祭り的な印象が強いハロウィン。しかし、元々はカトリックの諸聖人の日(万聖節)の前晩(10月31日)に行われる英語圏の伝統行事。ある地域では家族でお墓参りをし、日本のお盆にも似たところがある。でも、なぜ仮装するのか? なぜ不気味な幽霊やモンスターなのか? ハロウィンの歴史を探ればその謎が解けるはず。
Trick or Treat!!

(文・ケーシー谷口)
ハロウィンの歴史
起源はケルト人のお祭り

 遡ることおよそ2千年。古代ケルトのドルイド教では、新年の始まりは、冬の季節の始まりである11月1日のサウィン祭からだった。この収穫祭は毎年10月31日の夜に始まり、死者が地上に舞い戻って来る事を祝う日でもあった。しかし同時に悪霊達も戻ってくると考えた彼等は、魔除けのたき火を焚き、動物の皮や仮面を被り悪霊から身を守っていた。このケルト人の行っていた収穫祭がカトリックに取り入れられたものが起源とされている。英語で諸聖人の日はオール・ハロウズ(All Hallows)。この日の前の晩はハロウ・イブ(Hallow Eve)であることからハロウィン(Halloween)と呼ばれるようになった。ちなみにハロウィンはハロウ・イブがなまったものとされている。

地上に舞い戻る 幽霊たち

 ハロウィン仮装のテーマは不気味で恐ろしいもの。それは古代の人々は悪霊が地上に戻って来ると信じていたためである。自分が生きている人間であることを悟らせないために幽霊に似せて仮装していた。魔女やガイコツ、ゾンビなどをよく見るのもそのせいだ。また黒猫もよく登場するが、ケルト人は黒猫を恐れ、悪行を働いた人間は死んでから黒猫になると信じていたからだと言われている。

暗闇をさまようジャック

 ハロウィンといえばカボチャで作られたランタン。これはアイルランドの神話「Stingy Jack」が基になったと言われている。人々は天国にも地獄にも行けず、暗闇の中を手提げランプ1つでさまようジャックを想像し「Jack O'Lantern(ジャック・オーランタン)」と呼ぶようになった。神話の中ではカブでランタンを作っているが、アメリカに移住して来た人たちはカボチャで作り、それが現在に至っている。

お菓子をくれなきゃ、いたずらするぞ

 現在のハロウィンで、子供達が仮装し近所を回ってお菓子をもらう習慣の由来は、クリスマスの時期の酒宴(古い英語で wassailing と呼ばれる) の習慣に似た、soulingと呼ばれるヨーロッパの習慣から発展したと思われる。キリスト教徒は「魂のケーキ(soul cake)」を乞いながら、村から村へと歩いた。物乞いをするときには、亡くなった親類の霊魂の天国への道を助けるためのお祈りをすると約束した。魂のケーキの分配は、サウィン祭のとき徘徊する幽霊に食べ物とワインを残す古代の風習に代わるものとして、キリスト教会によって奨励された。
 これに因み、31日の夜、蕪をくりぬいた中に蝋燭を立てて「ジャック・オーランタン」(お化け蕪)を作り、魔女やお化けに仮装した子供達が「Trick or Treat(お菓子をくれなきゃ、いたずらするぞ)」と唱えて近くの家を1軒ずつ訪ねる。家庭では、蕪の菓子を作り、子供達は貰ったお菓子を持ち寄り、ハロウィン・パーティーを開いたりする。

お祭りとなったハロウィン

 さまざまな習慣と共に、ハロウィンをアメリカに持ち込んだヨーロッパ人。1800年代はまだ宗教色の強いものであったが、1800年代後半から徐々に変化をみせ、1920頃からはすっかり非宗教的なものとなり「娯楽」へと発展していった。1950年以降は学校や各組織、家庭などでパーティーが行われ、現在のような一大イベントへと変貌を遂げた。
ハロウィン・イベント情報
Parade パレード
移民達によって持ち込まれたハロウィンも、アメリカ既存の習慣と解け合い混ざり合う中で「アメリカ版」の娯楽として発展。元来は不気味なものがテーマだったが、現在は漫画のキャラクターやヒーロー達も登場。それぞれがクリエイトしたコスチュームで楽しむイベントも多数。

New York's Village Halloween Parade 
ニューヨークズ・ヴィレッジ・ハロウィン・パレード


今年34回目を迎えニューヨークで最もポピュラーで恒例となったこのパレード。当初はヴィレッジ界隈を子供たちが物乞いをする、どこにでもある伝統的な習慣に過ぎなかった。しかし今や子供のみならず大人も参加し地域が一体となっている。魔女やゴーストの他、さまざまなパペットなどが登場。またオリジナリティー溢れるコスチュームも大歓迎。50を越える生バンド、ダンサーやアーティストなど参加者は毎年増加し、多数のスポンサーの協力を得て盛大になるばかり。今年も31日の夜にグリニッジ・ヴィレッジをスタート。6番街を北に進み終点は22丁目。当パレードは同時にボランティアも募集している。

10月31日(水) 7:00pm
集合場所:6th Ave.@Spring St.
www.halloween-nyc.com


Halloween Dog Parade 
ハロウィン・ドッグ・パレード


メインは名前の通り愛犬達。このパレードの母体となっているのが"Friends of First Run"という団体。彼等はマンハッタンにて犬と飼い主の共存を大前提に掲げている。またマンハッタン内の公園にあるドッグランの整備や施設の拡充を市職員達と共におこなっている。そんな彼等の活動の一環として始めたパレードも今年で17回を数え、トンプキンズ・スクエアーにて開催。まずは30頭ずつに分かれ、1、2位を選出。その中からベスト・イン・ショウに選ばれればアイポッド・ナノをゲット。そのほかラッフルによる抽選など豪華賞品も多数。名実ともに飼い主と愛犬が共に楽しめるイベントだ。

10月27日(土)12:00pm
トンプキンズ・スクエアー・ドッグラン
9丁目(アヴェニューAとBの間)
参加費用:$5   
www.firstrunfriends.org
Events イベント
パーティー・フリークのニューヨーカー達の楽しみ方はさまざまだ。 他にもこんなイベント、こんな楽しみ方はいかが。

Halloween at Webster Hall
ハロウィン@ウェブスター・ホール


ビレッジ・ハロウィン・パレードのオフィシャル・アフター・パーティ会場となるのがここウェブスター・ホール。地下1階、地上3階の巨大なダンスホールが、パレードを終えて流れてくるモンスター達で溢れかえる。当日は賞金が貰える仮装コンテストも開催。「Scariest」「Sexiest」「Funniest」「Most Original/Wild Card」の4カテゴリーからトップが選ばれる。「我こそは!」と思う方は、ぜひエントリーしよう。

10月31日(水) 8:00pm〜
Webster Hall:125 E. 11th St. near 4th Ave
入場料:$25〜
Tel:212-353-1600
www.websterhall.com


Halloweekend
ハローウィークエンド


週末はグランドセントラル駅がオレンジ色に変貌!27日11amから6pmまで、レストランではハロウィン・カクテルやパンプキンのアペタイザーが、Junior'sからはチーズケーキ、Zaro'sからはカップケーキなどが用意される。28日の2pmから6pmには、アーティストたちがパンプキンをどのように彫刻するかを実演。他にも子どもが参加できる宝探し「Trick or Treating(28日3pmから5pm、$3)や、ミュージシャンによる生演奏など、様々なイベントが用意されている。

10月27日(土)、28日(日)
Vanderbilt Hall @ Grand Central Terminal
42nd St. & Lexington Ave.
入場料:無料
www.halloweekend2007.com

Village Halloween Costume Ball
ビレッジ・ハロウィン・コステューム・ボール


バカげた仮装をするのもイヤだし、パレードの人混みは疲れる。おまけに「trick or treat!」とはしゃぐには年を取りすぎたとお思いの方はこちら。ハロウィンをテーマとし、彫刻や絵画など450組以上のアーティストたちが繰り広げるパフォーマンス。音楽はブラジリアン・ポップ・オーケストラやホット・ラベンダー・スイング・バンドなどが出演。今年はちょっとアダルトなハロウィンを過ごしてみよう。

10月31日(水) 7:30pm〜
Theater for The New City:155 First Ave. (@ E. 10th St)
入場料:前売$20、当日$35
ドレスコード:仮装もしくは正装に限る
Tel:212-254-1109 
www.theaterforthenewcity.net

Macabre Greenwich Village Walking Tour
不気味なグリニッジ・ビレッジ・ウォーキング・ツアー


歴史家ジョイス・ゴールドが、グリニッジ・ビレッジ界隈の心霊スポットや、実際に起こった犯罪現場などを案内してくれるツアー。所要時間は約2時間から2時間半程度で、予約も必要なし。ブラっと気軽に散歩する感覚で、今も彷徨うニューヨークのゴースト達に会いにいこう。

10月27日(土)・28日(日)1:00pm〜
集合場所:Washington Arch, 5th Ave. south of 8th St.
料金:一般$15、65歳以上$12(予約不要)
Tel:212-242-5762 
www.nyctours.com/pubtours.html
Haunted House お化け屋敷
日本でお化けといえば夏、特にお盆あたりが季節だ。しかし北米ではこのハロウィンの時期がお化けの季節となっている。お化けの季節で思い出すのがお化け屋敷。小さい頃に行った遊園地のお化け屋敷を思い出す人もいるだろう。マンハッタン内にはそのお化け屋敷なるものがあり、今が季節。その幾つかを紹介しよう。でも決して一人では見ないで下さい。

Blood Manor 
ブラッド・マノアー


床面積5000スクエアーの建物の中に回廊、迷路などがあり、かなりの恐怖感が味わえるとの評判。心臓が強くない人、妊娠中の女性などにはもちろんおすすめ出来ない。また途中にも出口が用意されているところをみると、恐怖度の高さがうかがえる。入場規制があり14才以下は保護者同伴が義務付けられている。徒歩にて見物し、所要時間はおよそ25分。幽霊に扮するキャストが入場者に触れることはないが、貴方はこの25分間の恐怖に耐えることが出来るだろうか。

10月18日(木)〜21日(日)、25日(木)〜31日(水)
時間:木日 7:30pm 〜1:00am
   金土 7:30pm〜2:00am
542 W. 27th St.
$30
Tel:212-290-2825   
www.bloodmanor.com

NIGHTMARE: GHOST STORIES
ナイトメアー: ゴースト・ストーリー


ローワー・イースト・サイドにあるクラシック・ハウンテッド・ハウス。さまざまなゴーストや心霊現象を研究しているテォモシー・ハスケルがプロデュースしている。ポルターガイストやエクトプラズム、心霊写真、霊魂の発光体といわれているオーブなど、違うタイプの心霊現象が23の部屋に分かれて紹介。今年からは迷宮に仕立てた新しいスポット「THE MAZE」が加わり、恐怖感も倍増すること間違いなし。腰を抜かさなければ、所要時間はおよそ30分余り。

11月3日(木)まで
時間:6:00pmより10:00pm
※週末は11:00pmまで。ツアースタートは30分毎
107 Suffolk Street at Rivington
入場料:$25〜
Tel:212-868-4444   
www.hauntedhousenyc.com

Merchant's House Museum
マーチャント・ハウス・ミュージアム


ワシントン・スクエアーにほど近く、赤レンガ作りのマーチャント・ハウス。1832年に建築され、当時のギリシャ様式を今に伝える貴重な建築物だ。通常はミュージアムなので見学は可能だが、ハロウィンには特別なイベント「キャンドルライト・ゴースト・ツアー」が開催。ゆらゆらと揺らめく儚いろうそくの灯りをだけを頼りに、ストーリーテラーが「怖い話」をしながら館内を案内してくれる。血みどろの人間やゴーストはいなくとも「マンハッタンで最も怖い幽霊屋敷」となるかもしれない。

10月25日(木)〜30日(火)
※28日は同ツアー無し
ツアー時間:6:00pm〜10:00pm(30分毎にスタート)
29 East Fourth St. (bet. Lafayette and the Bowery)
入場料:一般$25、メンバー$15(要予約)
Tel:212-777-1089
nyc1832@merchantshouse.org    
www.merchantshouse.com
Central Park セントラルパーク
ニューヨーカーの憩いの場所セントラル・パークでもハロウィンのイベントがいっぱい。オリジナリティー溢れる思い思いのコスチュームに着替えたら出かけてみよう。

Halloween Pumpkin Sail
ハロウィン・パンプキン・セル

ファミリーで楽しむならこれ。今年で17回目を迎えるハロウィーン・パンプキン・セルは、お決まりのコステューム・パレードのほか、クラフト・ワークの見学、ストーリーテラーなど盛りだくさん。なかでも約10ポンドもあるお化けジャック・オーランタンは一見の価値あり。
10月27日(土)4:00pm〜7:00pm
Charles A. Dana Discovery Center
@ Central Park
(110th St. bet. Fifth and Lenox Ave.)
料金:無料
Tel:212-860-1370
www.centralpark.com

Boo at the Zoo
ブー@セントラルパーク動物園

親子で仮装したらセントラルパークのズーへ行こう。動物やハロウィン一色の園内を見学するのもご一興。またハロウィンにちなんだクラフト・ワークも体験できる。同時に仮装大会も開催中。自信のある方はエントリーしてみよう。
10月27日(土)・28日(日)
Central Park Zoo:1 E 65th St
Tel:212- 628-9224
料金:大人$8.00、子供(3歳〜12歳)$3.00
シニア (65歳以上)$4.00
www.centralparkzoo.com