クモの巣、ハチの巣や魚のうろこ、花など、すべて自然をモチーフにしたハンドメイドのジュエリー・デザイナーとして注目されている。
現在はフィリップ、クランジという注目のジュエリー・デザイナー(ジュエリーのアカデミー賞ともいわれているヴォーグファッションアワードとスワロフスキーアワードを2年連続受賞した)の下で学びながら、自分のジュエリーラインを展開している。
最近では、スペイン語圏のファッション雑誌にも大きくとりあげられた。また、マンハッタンに3店、パークスロープに1店、そして日本に1店と、計5店舗に作品を卸すなど、着実に実績を重ねている。
シルバー、ブラス、タイゴールド(ブラス合金)などを主な素材に、すべて自分で手作りする。花や葉、茎、クモの巣、蜂の巣、魚のウロコなどを、独特の視点から作品化し、時には溶岩やレジンに固めて入れた海藻など、ユニークな材料をも使って仕上げる。
「鹿児島市出身で、子どものころ、桜島の灰がよく降っていました。そのころから溶岩を使ってジュエリーを作りたいと思っていたんです。幼いころから虫や化石探しのようなことが好きだったので、それが今の作品に繋がっているのかも」と笑う。
「シンプルでキャッチーで、洗練されたデザインを目指して制作しています。私のジュエリーは、花びらが回転したりと、動きがあるのもユニークだと、いろいろな方からコメントをいただきます」と話す。価格帯も「100ドルから400ドル」という。
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日本では大学で美学・美術史を学ぶが、在学中ジュエリー・デザインにも興味を持ち2年生からジュエリーの専門学校とのWスクールを始める。
卒業後は、グラフィックデザイナーとして仕事をしながら、ジュエリー制作を続けた。東京でのデザイナーの仕事をやめて、アメリカ、ヨーロッパ、アジアとジュエリーを学ぶ地を探して旅に出た。結果、留学先をフィレンツェに決めていたが、06年ニューヨークに来たのがきっかけで「ニューヨークが自分に合っていて、とても気に入ってしまい、あの時点ではイタリアに行く気になれなかった」。
その後、FIT(ニューヨーク州立ファッション工科大学)でさらにジュエリーデザインと理論を学んだ。
「FITでは、建築装飾やプラモデルからアイデアを発展させてジュエリーをデザインするとか、コンセプチュアルデザインの考え方を学び、とても面白かった」と話している。FITを卒業し、インターンをしながら、ここ半年は自宅スタジオで創作活動をしている。(きん)
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