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よみタイムVol.109 2009年3月20日号掲載
 
モデル 本多さゆり

子育てしながら斬新なモデルに
ネクスト・トップモデル
セミファイナルに選ばれる

 ニューヨークを拠点に、モデルとしてのキャリアを切り開こうとしている日本人女性がいる。本多さゆり。有名モデルのタイラ・バンクスがホストをするテレビ番組「アメリカズ・ネクスト・トップモデル」の最新シーズン用出演者選考では、150人の候補者の中から、セミファイナルの10人に選ばれた。
 残念ながら、番組出場権を得るファイナル3人には選ばれなかったが、選考の模様は、タイラ・バンクスのトークショーで全米にテレビ放映された。「日本人モデルとしては初めてのことだと思います」と本多は話す。

 モデル業の第一歩は、まだ物心もつかない新生児だったころ。「京都の高島屋の大きなビルボードのモデルで、素っ裸になりました」と笑う。
 とはいえ、身長160センチ。モデルにしては小さい。日本では学生のころ、ちょっとした撮影のモデルをし、留学先のイギリスで広告モデルのアルバイトをした程度。しかも、結婚を機に昨年9月にニューヨークに移った後、すぐに出産。妊娠で18キロも増えた体重を5か月で元に戻した。
 このように、状況は決してよくはないが、モデルといっても範囲は広い。「自分にできる分野でのモデル業をこれから開拓していきたい。身長や年齢に関係なく、できる仕事があることを、これからモデルになろうとしている女の子たちに伝えたい」と言う。
 実際「アメリカズ・ネクスト・トップモデル」の選考も、身長170センチ以下の「プチサイズのモデル」という、番組始まって以来初めて設けられたカテゴリーだった。
 ファッションショーなどでランウエーを歩くモデルが、皆身長180センチくらいある中、狙うのは、身長に関係なくできる広告モデルだ。アメリカには、プラスサイズのモデル、プチサイズのモデルと、同じモデルでも幅広い需要がある。そうしたニッチのマーケットで頑張ってみたいという。
 「日本のモデルはかわいくないといけない、みたいなところがありますが、アメリカの業界はそうではなくて、エッジのある、今までとは違うタイプのモデルを探していると思います。そういう斬新なスタイルのモデルを目指しています」と抱負を語っていた。(きん)