デビューCD「Life」。
アマゾン、iTuneなどで発売中 |
沖縄の弦楽器「三線(さんしん)」と、ジャズボーカルを組み合わせた独特な音楽を展開する。
今年6月、三線の弾き語りで、デビューアルバム「ライフ」をリリースしたばかりだ。全12曲を収録。7曲が弾き語り、5曲がピアノと歌のデュオ。そのうち2曲が自作だ。「アメリカや沖縄の民謡、ジャズなど、いろいろなジャンルの音楽を、三線と歌を中心に創作しています」。
9月から年末にかけては市内で、グループ「オープン・ミュージック・アンサンブル」のメンバーとして、コンサート「ミュージック&メディテーション」を展開する。
「最初はギターを弾きたかったんですが、指が届かなくてあきらめました」と笑う。その小柄な体にぴったり合ったのが、全長80センチほどの小さな弦楽器、三線だった。
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名古屋市に生まれ、4歳からピアノを習う。神戸市外国語大学では英文学を専攻。音楽への思いが捨てられず、大学院時代に小曾根ミュージックスクールでジャズボーカルを学び始める。博士課程に進むと、大学で非常勤講師をしながら、神戸のジャズクラブ、カフェや養護施設、各種フェスティバルなどで歌うようになった。
沖縄音楽に興味を持ったのはこのころ。今演奏している三線も、神戸で購入したものだ。同じころ、ボストンのバークリー音楽院から奨学金を得て、03年留学のため来米。ジャズボーカルを学びながら、三線を独学したという。
バークリーから2年間課程修了書を受け取ると、06年にニューヨークに移った。目的は、バークリーの発声の授業で出会った、アレクサンダーテクニックの教師資格を得るためだった。
その間、日本に帰国した際に三線の指導を受けるなどして、腕を磨いた。アレクサンダーテクニックの公認資格も取得し、今ニューヨークで、これまで学んだ全てを結集して、音楽活動を行っている。
「このテクニックは、音楽と深い関係があります。バークリーの発声の授業で、このテクニックを使うことによって、声帯や体全体に何の負担もなく急に声が滑らかに出るようになった時は驚きました」と言う。
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今月14日から始まるコンサートでも、三線の弾き語りを披露する。グループ「オープン・ミュージック・アンサンブル」のコンサートは、いつも様々な楽器を演奏するミュージシャン約12人が参加しての「完全即興演奏」だ。
「楽譜もなく、その場でミュージシャン同士が音でコミュニケートしながら音楽を作っていきます。サックスやチェロなどに混じって、私も三線で参加します。瞑想効果もある、楽しいコンサートになると思います」。
Open Music Ensemble:
Music & Meditation Program
演奏日程:
9月14日(7-9pm)、10月16日(7-9pm)、
11月22日(2-6pm)、12月17日(7-9pm)
場所:Tibet House
22 W. 15th St.(bet. 5th &6th Aves.)
TEL: 212-807-0563
チケット:10ドル(任意)
www.tibethouse.org
www.satokokajita.com
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