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よみタイムVol.64 2007年5月4日号掲載
バスケットボール・プレイヤー 栗原祐太
NBA入り目指す栗原祐太
まずはマイナーリーグで大暴れ
身長175センチ、小柄でも頭脳プレーで勝負

 プロバスケットボールリーグNBA入りを目指して、日本からやってきた若者がいる。栗原祐太、25歳。05年10月に来米して以来、ABA、EBAなどのマイナーリーグに所属、NBAのサマーキャンプなどに参加してきた。今年4月には、マイナーリーグのトップクラスであるUSBL(USバスケットボールリーグ)のチーム「デラウエアスターズ」に、初の日本人として入団を果たした。
 身長175センチの童顔の青年。バスケットボールの選手にしては小さい。デラウエアスターズでも一番背が低い。ポジションは、司令塔ともいえるポイントガードだ。
 「僕は小さいですが、チームメートよりも頭を使ったプレーができ、コートで的確な指示や判断ができることが買われたようです」と言う。身長では勝負できないが、それを補うに十分な頭脳とファイトの持ち主だ。
 小学校の時に、テレビでNBAの試合を見たときから「大きくなったらアメリカでNBAを目指す」と決めていた。東京都武蔵野市出身で、武蔵野市立第五中学、千葉日本大学第一高校、早稲田大学と、学生時代はずっとバスケットボール部だった。大学ではスポーツ科学を専攻。卒業すると日本の実業団などには目もくれず、アメリカにやってきた。
 アメリカでプレーした日本人選手には田臥勇太などがいるが、彼らはいずれも日本では代表的なエリート選手だった。一方の栗原は「学生時代はずっと補欠だったんですよ。日本のコーチには、僕のプレーは認めてもらえませんでした」。
 しかし、栗原にとってそんなことはどうでもよかった。アメリカで勝負することに決めていたし、「やれる」というある種の自信もあった。
 事実、今回デラウエアスターズに入ったことで、実力を証明したと言える。選抜キャンプには、コーチが連れてきた入団決定済み選手を含めて100人以上が集まり、その中から15人のメンバーの中に見事入った。
 「多くの選手がNBAに昇格しているリーグなんです」。4月からリーグ戦が始まったこのUSBL。2か月半にわたって行われる約30試合をこなすことが目下の課題だ。栗原が出場するのは、イースタンカンファレンスの試合があるときだけ。何回かあるブルックリンでの試合にも出場する予定だ。
 小さな巨人、栗原の活躍やいかに。試合の日程は、USBLまたはデラウエアスターズのウエブサイトで確認することができる。
(香奈)
USBL  www.usbl.com
Delaware Stars  www.delawarestars.net
栗原祐太のブログ  yutakuri.blog12.fc2.com