2017年7月7日号 Vol.305

[第79回]
日本人キャブ仲間の被害


日本人イエローキャブドライバー仲間が何人かいるんですが、今回は彼らがキャブを運転中にひどい目にあった話です。僕も相当ひどい目にあっていますが、みんなそれぞれ修羅場をくぐってるなあと思います。
まず、ずい分前のことですが、週4日キャブを運転していたHKさんが、マンハッタンからニュージャージーの果て(!)まで白人っぽいラテン系の男性を乗せた時のこと。1時間は走って、目的地でのメーターの金額は100ドルくらいまで上がっていたそうです。
いうまでもありませんが、ニュージャージーまで行くと、帰りの橋代がかかるので、それも加算したのが最終運賃になります。
ご想像通りこの客、目的地に着いた途端にキャブを出て走って、住宅地の中に消えていってしまいました。乗り逃げされると、運賃分悔しい思いはしますが、実質的な損は自分の時間と多少のガソリン代。ところが、ニュージャージーに行かれると、帰りの橋代をドライバーが自腹を切ることになり、実質的な損になります。HKさんがしきりに「橋代損した」と怒りまくっていたことを今でも覚えています。
もう一人は、うちの近所に住んでいるHTさん。これはつい数年前のことです。マンハッタンでラテン系の若い女性二人を乗せて、ブロンクスの170丁目あたりまで行ったそうです。30ドルくらいの運賃を払わずに、普通に歩いて行こうとするので止めようとしたら、女性たちはラテン系のゴロツキがたむろしているあたりに向かって歩いて行きました。ボーイフレンドというより、単に悪そうな男たちがいるから、そいつらを利用したみたいです。
これもご想像通り、HTさんはこのゴロツキたちにボコボコに殴られ、4日の入院。もちろん労災なので、治療費や入院費はニューヨーク市の保険でカバーされました。ただ、怪我が治るまで仕事できませんよね。しかも、折れた前歯を治療するのに、労災の手続きが遅々として進まず、半年以上前歯のないまま生活していたのは本当に気の毒でした。
あと、最近多いのはクレジットカードがらみの乗り逃げです。僕も何度か被害にあいました。最初から使えないカードを使うわけです。カードをスワイプして、いかにも支払うふりをして、当然マシンはそのカードを読みませんよね。すると「壊れたマシンが悪い」と言って逃げて行く。
僕なりの統計ですが、こういう輩は、指先をひょいひょいッと回してキャブを止める連中。皆さんはちゃんと腕を上げて、堂々とキャブを止めてくださいね。(白石良一)



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