2017年8月11日号 Vol.307

[第80回]
史上最高にヒマな夏!


ここ何年も、確かにイエローキャブはヒマになったと実感してきました。が、今年の夏は輪をかけてヒマ。日本人イエローキャブドライバー仲間ともついこの間、「ヒマだよねえ〜。金土が特に!」とつくづく話し込んだものです。金土といえば、かつては我々の掻き入れ時だったんですから。それが特にヒマってどういうことかなあ。
一つには、スタート当初は住民も迷惑がって、利用者もそう多くなかったシティバイクが、ここに来て随分幅を利かせるようになったこと。
今確実にヨーロッパからの移民が増えていて、彼らがバイクを好む傾向にあります。それに、ちょっとの距離ならキャブに乗らずにバイクに乗ろうっていう、健康オタクのニューヨーカーも増えてきています(ああ、これ前も一度書いたような…)。しかも、市政がバイクレーンを増やしてどんどんその環境を整えていく。昔は4、5ドルの距離を乗ってくるお客さんはたくさんいたものですが、おかげで今はさっぱりです。
あとはもちろん、ウーバーなどのアプリ系カーサービスの台頭(ああ、これも何度も書いた。でもまた書かずにいられない)。ウーバーだけで、2015年の時点ですでにイエローキャブの台数を追い越しています。その後、リフトやヴァイアといった追随競合他社の台数も増えました。
こうしたアプリカーサービスは、二股三股かけることができるので、ウーバーとリフトの両方で荒稼ぎしたりしている、イエローキャブ脱落組もいます。
タクシー&リムジン協会で受ける車検も、我々イエローキャブは年3回、グリーンキャブは年1回ですが、アプリ系を含むいわゆる「カーサービス」は3年に1回でいいという、気軽さもあります。
ヴァイアなどは、ドライバー採用にあたり、「時給18ドルは保証し、それ+コミッションですよ」と、働く側にとっても条件が悪くない。
最近では、アカウントを開いてクレジットカードを登録するオートペイのアプリ系カーサービスに慣れたお客さんが、払わずに降りようとすることが、多い日で1日2、3回あります。無銭乗車するつもりのお客さんではなく、オートペイに慣れてしまっているわけです。
いわゆるネット系の新ビジネスがどんどん台頭し、商売形態を塗り替えていく昨今。いろんな業界が死活をかけた過渡期に突入しています。イエローキャブ業界も今後、頭を柔軟にして、今あるイエローキャブアプリ「Arro」をもっと使いやすくして普及させるなどの改革が必要でしょうね。(白石良一)



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