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Vol.145:2010年11月5日号
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よみタイムVol.145 2010年11月5日発行号
日本文化を理解していると演じやすいです。
声優:ステファニー・シェー

日本はもちろん、世界各地で大人気のアニメーション、「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」のブルーレイ・ディスクのシリーズ第二巻が11月12日に北米で発売される。アメリカでも日本のアニメ人気がどんどん高まる中、英語版の吹き替え声優、ステファニー・シェーさんと、音響監督兼声優のマイケル・シンターニコラスさんに、日本のアニメーションの魅力についてお話を伺った。
(長谷川安曇)

 

ステファニー・シェー(Stepanie Sheh)
代表作は『NARUTO』のヒナタ役、『Bleach』の井上織姫役など。『ニューヨークアニメフェスティバル』のサイン会ではファンが殺到する程の人気。



マイケル・シンターニコラス
(Michael Sinterniklaas)
音響監督兼声優。大学ではクラシック舞台でシェイクスピアの勉強をした経験を持つ

シェーさんが吹き替えるオードリー・バーンと、シンターニコラスさんが吹き替えるアンジェロ・ザウパー。
 「『機動戦士ガンダムUC』が英語版に吹き替えられることによって、さらに多くの人々が一緒にガンダムを楽しめるようになりました。私の役、オードリー・バーンはガンダムのヒロイン役で、とてもやりがいがあります!」とシェーさん。また、フロンタル親衛隊の隊長、アンジェロ・ザウパー役を演じるシンターニコラスさんは「日本とアメリカのアニメで一番の違いは、声の録音の仕方。日本ではアニメの動きに合わせて録音しますが、アメリカではアニメーションを見ずに声だけを先に録音します。アメリカでは声のパフォーマンスが先にありきで、それに合わせてアニメーションを制作するんです」と、日米の制作の違いを説明してくれた。
 シェーさんは「自分で声の役作りができるという点では、アメリカのアニメの方が表現しやすいですね。日本のアニメは、役に自分の声をマッチさせなくてはいけない。でも、それも楽しい挑戦です!」と張り切る。
 北京語と台湾語が流暢なシェーさんは中国系のアメリカ人。元々は女優志望で、声優を目指していた訳ではなかった。「私は背が低いアジア人なので、演じられる役も限られてしまいます。でも声優だったら、どんな人種にもなれるし、若い人にも、年配の人にもなれます。背が高くもなれるんですよ(笑)」。
 シェーさんは日本とアメリカ、両方の国のアニメ声優をすることで、文化の違いを感じることもあるそうだ。「私はアジア人なのでやはりアジアの文化を理解することができます。録音現場で『こんな場面で、何故こんな台詞なんだろう?』と首をかしげるアメリカ人監督に、これはこういう意味じゃないかしら、と説明することもしばしば。同じように、日本文化を理解していると、日本のアニメの役でも演じやすいんです。オーディションで「NARUTO 」の 「ヒナタ」役を勝ち取ることが出来たのも、きっと他の人よりも日本文化を理解していたからだと思います。また最近、日本のビデオゲームの吹き替えをしたのですが、『若くてセクシーな感じ』という役作りを、すぐに実行できました。アメリカと日本では同じ『セクシー』でも少し感覚が違いますよね。日本の『セクシー』は、ちょっと可愛い部分が入っていると思いますが、アメリカだともっと深くて大人のイメージ。他の声優や監督は『もっと大人っぽく色っぽく』と言っていましたが、日本で言うビデオゲームの世界の『セクシー』は、こういう感じなの、と教えてあげることができました」。
 シェーさんは、声優を始める前から日本アニメの大ファン。子供の頃に保育園で『ロボテック』を見てから、日本アニメに興味を持ち、大学に入学してからはアニメクラブに参加して、『新世紀エヴァンゲリオン』など様々な日本のアニメを鑑賞。以後アニメに夢中になり、『らんま1/2』や『赤ちゃんと僕』が大好きになったとか。
 「もちろんアメリカにもたくさんのアニメがありますが、私は日本のアニメの方が好き。アメリカのアニメは子どもだけに向けたもので、全てのストーリーは一話完結で悪いことは何も起きず、いつもハッピーエンド。日本のアニメは話が継続していて、先がどうなるからわからないから次の回も見逃す訳にはいかないし、重要なキャラクターが死んでしまうこともあり、より深いテーマに沿って作られていると思います」と日本のアニメの醍醐味を語る。
 日本語を特訓中だというシェーさん。勉強を始めてから約一年、カタカナとひらがなは読めるようになったそうだ。アメリカで人気急上昇の『機動戦士ガンダムUC』のヒロイン役を掴んだ彼女。これからの活躍にも期待したい。