2018年9月21日号 Vol.334
ニューヨーク留学体験記

ミレニアル世代とSDGs

今月で留学生活を終えるため、僕がお届けする留学体験記はこれで最後。そこで今回は、キラキラした未来を意識して、国連が推進する「持続可能な開発目標(以下SDGs)と若者」というテーマで筆を執ろうと思う。

ニューヨークにある国連本部に世界中のリーダーが集い、SDGsという世界共通のゴールを採択したのが2015年、その達成期限は2030年である。要するに、今から12年後の未来をどうしていこうという議論や活動が、国連や政府、企業、そして市民によって世界中で行われているのだ。あなたが今、38歳なら2030年には50歳、30歳なら42歳、たとえ高校生でもアラサーになる。つまり、2018年夏の時点で「若者」と呼ばれている僕らは、2030年の社会で中心的な役割を担う世代である。それならば、まさに自分たちの未来を形作るSDGsという動きに、僕らも関わる必要があるのではないだろうか。

「でも、そんなの関係ねぇ!」という声も聞こえてきそうだが、若者にもできることは山ほどある。例えば、あなたが就職活動に取り組んでいるならば、自分が働こうとしている会社はSDGsにどのような貢献をしようとしているのか、それとも見て見ぬふりをしているのか、そういった企業の社会や環境に対する姿勢を基準にした就職活動があっても良いと思うし、12年後にはこのような「SDGs就活」が当たり前になっているかもしれない。

僕はこの留学を通じて「SDGs達成に向けた若者の主体的な参加」の必要性を強く感じ、1980年以降に生まれたミレニアル世代によるSDGs達成に向けた機運の醸成に貢献すべく、「SDGs-SWY」というNGOを仲間と立ち上げた。世界中でその達成に向けて取り組む先駆者にインタビューをした内容をウェブサイト(別記)で配信したり、国際会議に参加した経験を報告会で共有したりしている。

こうした動きの積み重ねが政府や企業を、そして、時代を動かしていくと僕は信じている。10代、20代、そして30代の僕たちは、まだまだ学ぶこともあるけれども、自分たちで行動を起こすこともできる年齢である。「こういう未来にしたい!」と自分の心が動くような瞬間に、SDGsのことも頭の片隅に置きながら、新たな一歩を踏み出してもらえると、この連載を続けてきた僕にとっては望外の喜びである。(燒リ超)

「SDGs-SWY」ウェブサイト
sdgswy.wixsite.com/home





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