2019年4月26日号 Vol.348

鑑真、慈愛に満ちた生涯描く
オペラ「鑑真東渡」

鑑真東渡
「鑑真東渡」All Photos Courtesy Voyage to The East

鑑真東渡

鑑真東渡


仏教を広めるため、失明しながらも日本に渡り、奈良に唐招提寺を建立した鑑真和上(がんじんわじょう)。その生涯を描いた中国のオペラ「鑑真東渡(がんじんとうと)〜ボヤージュ・トゥー・ザ・イースト」が6月22日(土)・23日(日)、リンカーンセンターのデビッド・コック・シアターで上演される。アメリカ初演。

江蘇省揚州の大明寺の住職であった鑑真(688~762年)は742年、日本から唐に渡った僧侶らから、戒律を日本へ伝えるよう懇請され日本行きを決意。しかし、悪天候による難破、海賊や封建的な武将の襲撃などにより、何度も失敗。754年、6度目の渡航にして来日を果たすが、両眼の視力を失う。
759年、唐招提寺を創建、仏教と戒律の普及に努めた。彫刻や薬草の知識も深く、貧民救済にも積極的に取り組んだとされる。

同作は2016年、東京で世界初上演。鑑真が日本に到着した12月20日に封切られ、「1263年を経て鑑真が降臨した」と絶賛された。
鑑真を演じるのはティエン・ハオジャン(バス)。20年以上にわたりメトロポリタンオペラや、世界の主要なオペラハウス等で1400回以上の公演をこなしてきた大ベテランだ。
制作は江蘇省パフォーミングアーツグループ、監督はジン・シミャオ。江蘇省のオペラ&ダンスシアター、江蘇省交響楽のメンバーがタン・ジャン・ピン指揮のもと、鑑真の慈愛を今に伝える。

Voyage To The East
■6月22日(土)7:30pm
■6月23日(日)2:30pm
■会場:David Koch Theater
 20 Lincoln Center Plaza
 Tel: 212-496-0600
■$40 / $80 / $120 / $160
davidhkochtheater.com


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