2024年1月12日号 Vol.461

2人のパイオニアへ在外公館長表彰
宇田川信学氏・サミー宮本氏

(左から)廣瀬社長、モースリンジャー氏、宇田川氏、森総領事・大使

宇田川信学氏
在外公館長表彰


アンテナ・デザイン社共同設立者・宇田川信学氏への在外公館長表彰式が、昨年12月7日、在ニューヨーク日本国総領事大使公邸で行われた。

宇田川氏は、日本人インダストリアル・デザイナーとして、ニューヨーク市地下鉄におけるインフラのデザインを担当してきた。券売機、車両、駅構内の緊急連絡端末や、公衆電話に代わって市内に設置されたLinkNYC(公共情報端末)などを手掛けた。

外部の視点からニューヨーク市民の行動を観察し、その行動原理を踏まえたデザインを通じて、公共空間の環境改善に貢献してきたと評価されている。

宇田川氏がデザインした緊急連絡端末(Help Point Intercom)は、ニューヨーク近代美術館(MoMA)に展示された他、各種の賞を受賞。公共空間における市民の日常生活に貢献したことが評価されての、今回の受章となった。

当日は、公私にわたりパートナーのシギ・モースリンジャー氏、カワサキ・レール・カー・インクの廣瀬雄介社長が参加、祝辞を述べた。続いて廣瀬社長の音頭で乾杯、受賞を祝った。

宇田川氏は「皆様の日常生活を快適にするため、微力ではありますがこれからも貢献できるよう頑張っていきたい」と抱負を語った。

家族や友人に囲まれ、記念撮影に応じる宮本氏(左から5人目)

サミー宮本氏
在外公館長表彰


モモタロー・サロン社長サミー宮本氏への在外公館長表彰式が昨年12月6日、在ニューヨーク日本国総領事大使公邸で行われた。

宮本氏は、ニューヨーク市とその郊外でヘアサロン「モモタロー」を長年経営。2022年には開業50周年を迎え、ニューヨーク周辺の日系美容業界のパイオニアとして、業界と日系社会に貢献してきた。

その間、日本からの美容師研修の受け入れや、技術交流の仲介に尽力するだけでなく、ネイル、メイク、エステ、ファッションなど美容業界全体の若手人材育成・日米人材交流にも尽力してきた。

また、ニューヨーク島根県人会の創設メンバー・会長としても約40年間、その運営や日米の草の根文化交流を積極的に行ってきた。

2001年同時多発テロの後には、哀悼の意を込め、島根県の県花である牡丹を、ロックフェラー州立公園とブルックリン植物園に500株ずつ寄贈するプロジェクトの実現にも尽力した。
2022年7月・10月には、在ニューヨーク日本国総領グラスルーツ事業「サクラコレクション」(日本の伝統素材を用いた海外デザイナーによるファッションショー)にも、ニューヨークの美容系人材の紹介等を通じて協力。

このような、ニューヨーク日系美容業界の発展と、日米の草の根交流に貢献した宮本氏の、半世紀にわたる実績が認められての受章となった。

当日は、友人代表として三島泰男氏(オンキョー USA元社長)が祝辞を述べた後、奥井俊彦ニューヨーク島根県人会会長の音頭で乾杯。

宮本氏は、「素晴らしい賞をいただき、大変嬉しく思っております。これからもこの賞に恥じぬよう精進していきたいと思っております」と話した。


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