2023年02月10日号 Vol.439

科学を独創的に視覚化
AMNHに科学センター新設
「リチャード・ギルダー・センター」

外観 (All images rendering courtesy of Studio Gang / © AMNH)

(2023年4月13日情報アップデート:編集部)アメリカ自然史博物館(AMNH)に新たな科学ホール「リチャード・ギルダー・センター(Richard Gilder Center for Science, Education, and Innovation)」=表紙写真=が完成。5月4日(木)から一般公開される。

2019年6月12日に着工したこのホールは4階構造で、館内を接続する中心的なハブとして機能。「すべての生命は繋がっている」というAMNHの創設原則のひとつを強調している。



23万スクエアフィートのホールには、同館コレクションの約12%に相当する400万点の標本が展示。1階から4階にまたがる「ルイ・V・ガースナー・Jr・コレクション・コア(Louis V. Gerstner, Jr. Collections Core)」=写真①=で見ることができる。

①Louis V. Gerstner, Jr. Collections Core (All images rendering courtesy of Studio Gang / © AMNH)

既存の図書館よりはるかに大きくなった「ゴッテスマン・リサーチ・ライブラリー・アンド・ラーニング・センター(Gottesman Research Library and Learning Center)」=写真②=では、印刷物とデジタルソースの両方が利用可能。学習ゾーンや、博物館の貴重書コレクション展示スペースも併設された。

昆虫に特化した同館初の専門ギャラリー「スーザン・アンド・ペーター・J・ソロモン・ファミリー昆虫館(Susan and Peter J. Solomon Family Insectarium)」は、 50年以上に渡る研究の集大成。ミツバチの特大モデルや、ハキリアリなども展示され、来場者を虫の世界へと導く。

②The Gottesman Research Library and Learning Center (All images rendering courtesy of Studio Gang / © AMNH)

「デイビス・ファミリー・バタフライ・ビバリウム(Davis Family Butterfly Vivarium)」は、同館の特徴的な展示「蝶」を取り上げる。温度管理された屋内で、来場者は年間を通して自由に飛ぶ蝶と交流できる。

「インビジブル・ワールド・シアター(Invisible Worlds Theater)」では、生命をテーマにした映像を提供。360度のスクリーンには美しい自然の姿が投影される。

オープンに先立ち、同館代表のエレン・フッター氏は次のように述べている。「新館は、視覚化した科学をモダンな建築デザインと組み合わせることで、最先端で独創的な展示を可能にしました。私たちの社会における科学の力、重要性、完全性を明らかにすると同時に、ニューヨークにスリリングで新しい名所を提供します」

Richard Gilder Center for Science, Education, and Innovation
The American Museum of Natural History (AMNH)
■5月4日(木)オープン
■住所:200 Central Park West
■General Admission(特別展は別料金)
 大人$28、3-12歳$16、学生/シニア$22
 AMNHメンバー/IDNYCホルダー(要ID):入場無料
www.amnh.org


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