2021年2月26日号 Vol.392

子ども向け映画祭、オンデマンド配信で
メインテーマ「自らを知り未来を変える」
「ニューヨーク国際子ども映画祭」(NYICFF)

「オバケの町」City of Ghosts, 2021 (All photos courtesy : 2021 New York Int'l Children's Film Festival)

24回目を迎える北米最大の子ども向け映画祭「ニューヨーク・インターナショナル・チルドレンズ・フィルム・フェスティバル(NYICFF)」が、3月5日(金)から14日(日)まで開催される。世界各国から選りすぐりの作品をオンラインで上映。「子ども向け」だと侮ることなかれ、大人の鑑賞にも耐えられる良作揃いだ。

メイン・セレクションは3作品。文化や歴史を知ることで自らのアイデンティティを見つめ、未来を変えていく、という物語にスポットを当てた。



オープニング・ナイトは、ロサンゼルス在住で日系アメリカ人4世のエリザベス・イトウ監督の「オバケの町(City of Ghost)」。アニメシリーズ「アドベンチャータイム」で、エミー賞を受賞したイトウ監督による新作。

ロサンゼルスを舞台に、一人の少女とその友達たちがオバケを探す。フレンドリーなオバケとの交流を通して、人種的にも多様なロサンゼルスの文化や歴史を描き出す。イトウ監督自身の体験が織り込まれた作品。

3月5日(金)午後8時から、監督と制作チームの質疑応答が予定されている。

「ナウエルと魔法の本」Nahuel and the Magic Book, 2019

オープニング・スポットライトは、ヘルマン・アクーニャ監督の「ナウエルと魔法の本(Nahuel and the Magic Book)」。

浜辺の町。漁師の父と二人暮らしのナウエルは水が苦手、海が恐かった。ナウエルは、そんな恐怖心を克服してくれそうな魔法の本を見つけるが、本を狙う闇の魔法使いが罠を仕掛け、ナウエルの父を捕まえてしまう。シャーマンの娘・フリージアに導かれ、ナウエルは父を救うために出発する。

3月6日(土)午後7時から、監督との質疑応答が予定されている。



クロージング・スポットライトは、ポール・ブリッグス監督のディズニー・アニメ「ラーヤと龍の王国(Raya and the Last Dragon)」。

遠い昔、古代アジアの王国クマンドラは、聖なる龍に守られていた。ある日、邪悪な魔物が世界を襲い、龍は自らを犠牲にし王国を守るが、人々は「信じる心」を失ってしまう。500年が過ぎ、再び魔物に襲われた王国。姿を消した 「最後の龍」の力を蘇らせ、平和を取り戻すため、「龍の石」の守護者一族の娘、ラーヤの旅が始まる。

3月12日(金)午後7時から、監督や出演者との質疑応答が予定されている。

「ラーヤと龍の王国」Raya and the Last Dragon, 2021

「パパはわるものチャンピオン」My Dad is a Heel Wrestler, 2018

日本から、藤村享平監督の「パパはわるものチャンピオン(My Dad is a Heel Wrestler)」。

かつては人気レスラーだった大村孝志だが、今は悪役覆面レスラーの「ゴキブリマスク」。ある日、息子の祥太は、大好きな父が「ゴキブリマスク」だと知ってしまい、クラスメートにウソをつく。 人気絵本「パパのしごとはわるものです」「パパはわるものチャンピオン」を実写映画化。プロレスを背景に親子の絆を描いた感動作。

全上映作品リストは、オフィシャルサイトで確認を。

New York International Children's Film Festival
■3月5日(金)〜14日(日)
■オンライン上映(オンデマンド)
※再生開始後、48時間視聴可
■料金:シングル$18、All-Accessパス:$40
※チケット一般発売は2月26日から
www.nyicff.org

City of Ghosts
■監督&制作チームとの質疑応答:5日(金)8pm
Nahuel and the Magic Book
■監督との質疑応答:6日(土)7pm
Raya and the Last Dragon
■監督との質疑応答:12日(金)700pm


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