2024年3月15日号 Vol.465

三隅研次×市川雷蔵
「剣三部作」MoMA で上映
「斬る」「剣」「剣鬼」

三隅研次(みすみ・けんじ)監督が手がけた「剣」シリーズ三部作の「斬る」(1962年)、「剣」(1964年)、「剣鬼」(1965年)=写真=が3月27日(水)から4月2日(火)まで、ニューヨーク近代美術館(MoMA)で上映される。

Kenki (The Sword Devil). 1965. Japan. Directed by Kenji Misumi. Courtesy Kadokawa Corporation

チャンバラ」や「時代劇」といった人気ジャンルに新たなスタイルを持ち込んだ三隅監督。中でも日本におけるスプラッター映画の元祖とされる「子連れ狼」は、海外でカルト的な人気を誇る。

今回、上映される「剣三部作」の主演は、舞伎役者で俳優の八代目 市川雷蔵(はちだいめ・いちかわ・らいぞう)。肝臓がんにより37歳で他界した伝説のスターと、鬼才・三隅研次監督とのコンビは、日本映画史に残る名作を生み出した。
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シリーズ第一作目は「斬る」。武者修行を終えて故郷に帰った天才剣士・高倉信吾。ある日、父と妹が惨殺され、自らの出生の秘密を聞いたことから悲劇が始まる。

第二作目の「剣」は、三島由紀夫の書下ろし小説を映画化。大学剣道部で主将を務め、剣の道に全身全霊を打ち込む国分次郎だが、その純粋さゆえに摩擦を生んでいた。

シリーズ最後は「剣鬼」。犬と人間の間に産まれたと噂され「犬っ子」と蔑まれた斑平。成長し、ある浪人の剣に魅せられた斑平は剣を学び、やがて公儀隠密暗殺を命じられる。

角川コーポレーションが4Kデジタル修復した「剣三部作」が、大画面で鮮やかに蘇る。

■3月27日(水)〜4月2日(火)
■会場:MoMA、Floor T2/T1
 11 W. 53 St.
■大人$14、65歳以上$12、学生$10
※一般チケット発売は3月20日から
https://www.moma.org/calendar/film/5673

★上映作品(カッコ内は英題)
●斬る(The Sword Cut/Destiny's Son)
 3/27(4:30pm)、3/28(7pm)、3/30(2pm)、4/1(4:30pm)
●剣 (The Sword)
 3/27(7pm)、3/29(4:30pm)、3/30(4pm)、3/31(4pm)、4/2(4pm)
●剣鬼 (The Sword Devil)
 3/28(4:30pm)、3/29(7pm)、3/30(6:30pm)、3/31(2pm)、4/1(6:30pm)


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