2018年3月16日号 Vol.321

六本木男声合唱団ZIG-ZAG
「最後の手紙ーThe Last Message」
「いのちのメッセージをお聴きいただきたい」


説明会に来米した中原悦夫副団長


作曲家の三枝成彰氏が団長を務める「六本木男声合唱団ZIG-ZAG」は3月1日(木)、6月に予定しているカーネギーホル公演の説明会をアイベック・ランゲージ・インスティテュートで開催。同説明会には中原悦夫副団長が日本より出席した。

「六本木男声合唱団ZIG-ZAG」は、1999年に特別編成された「元美少年合唱団」が母体。2015年の11月に活動を終了したが、2016年の2月から現名称に改名し活動再開。現在は20代から80代までの約100人のメンバーが在籍している。アマチュア合唱団ということもあり、医者、弁護士、自営業など本業は様々。過去には羽田孜、鳩山由紀夫元首相らも在籍していた。

「最後の手紙-The Last Message」は、ドイツのハンス・ワルター・ベアが第二次大戦中、兵士らが残した手紙202通を「人間の声」と題して編集した一冊の本をベースに、団長の三枝が「彼らの本当の声を私の音楽で次代に残したい」という思いから作曲したもの。2010年の初演以来、人々に感銘を与えてきた。

今回の公演には、団員104名、東京フィルハーモニーメンバーが80名余りが来米する。最高齢は86歳。公演内容は、戦争で亡くなった各国の人々が最後に書いた手紙を歌うもので、13曲(13人の手紙)で構成されている。日本人の手紙も含まれており、ルソン島で戦没した桔梗五郎が妻へ宛てた手紙が2曲目。12曲目は終戦後、軍事裁判にかけられフィィピンで銃殺刑となった片山日出雄が、家族に宛てた手紙を歌う。三枝は「残酷な戦争で家族や恋人との絆が、2度と引き裂かれないことを願っています。英霊に捧げたい」とメッセージを寄せている。

説明会に出席した中原副団長は「"いのちのメッセージ"をお聴きいただきたい。これが団員の願いです」と語る。また「初めてなので全てが手探りですが、団員が一丸となってカーネギー公演を成功させたい。アマチュア合唱団の域を超えた、厳しい練習の成果をお聴き頂けるものと自負しています」と力強く語った。カーネギー公演は6月8日。

六本木男声合唱団ZIG-ZAG「最後の手紙-The Last Message」
@カーネギー・ホール
57th Street and 7th Avenue
6月8日(金)8:00pm開演
https://www.carnegiehall.org

カーネギーホール凱旋公演
@サントリーホール (東京都港区赤坂)
7月18日(金)


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