2018年3月16日号 Vol.321

多様な文化的個性の主張
インカ・ショニバレ「風の彫刻」


セントラルパーク入口に登場した野外アート「風の彫刻」(All photos by KC of YOMITIME)



野外アートを手掛ける「パブリック・アート・ファンド」主催の展示「風の彫刻」が、セントラルパーク東南入口(60丁目)に登場した。
作者はナイジェリア系イギリス人のインカ・ショニバレ・MBE。彼が幼少時代を過ごしたナイジェリアのラゴス・ビーチに流れる「風」を具現化したもので、グラスファイバー製、高さ23フィート(約7メートル)、「風の彫刻」シリーズ第2期、最初の作品だ。オランダのワックス・バティック・プリント(ろうけつ染め)に触発された独特な手書きの模様は、アフリカの植民地主義に反した「複数の文化的アイデンティティー」を主張。国境や人種を超えた、多種多様な社会の共存を表現しようと試みる。
カラフルに波打つ風の彫刻は10月14日まで展示。冬の名残りが残るこの季節から落葉の美しい秋へと、移ろいゆく季節の中で見せる表情の変化も興味深い。

Yinka Shonibare MBE:
Wind Sculpture (SG) I
■10月14日(日)まで
■会場:Doris C. Freedman Plaza
 Central Park,
 60th St. & 5th Ave.
www.publicartfund.org


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