2023年03月17日号 Vol.441

長編27本、短編11本上映
日本から「すべての夜を思いだす」
「ニュー・ディレクターズ/ニュー・フィルムズ 2023」

①Earth Mama, 2023 (Photo courtesy A24)

今年52回目を迎える「ニュー・ディレクターズ/ニュー・フィルムズ」が3月29日(水)から4月9日(日)まで、近代美術館(MoMA)とフィルム・ソサエティー・リンカーンセンターの共催で開催される。

世界中からレアで質の高い新作を集めて紹介する年次上映会で、映画を通して現代社会に語りかけ、未来を予想する。

今回は世界各国から選ばれた長編27本、短編11本を上映。監督含む41人の関係者が来場を予定している。


オープニングナイトは、元オリンピックのバレーボール選手だったサバナ・リーフの長編監督デビュー作「アース・ママ(Earth Mama)」=写真①=。妊娠中のシングルマザーが、自らの人生と子どもたちのために、人種問題や階級と戦う人間ドラマ。

29日(水)7時と30日(木)上映時にリーフ監督が来場、質疑応答が予定されている。

②Mutt, 2023 (Photo courtesy the filmmaker)

クロージングナイトは、チリ系セルビア人、ヴーク・ルングロフ=クロッツの長編監督デビュー作「ムット(Mutt)」=写真②=。クィア(Queer=LGBTにあてはまらない人々)の物語を広げたいと考え、自身もトランスジェンダーの監督。「ムット」では、女性から男性になった主人公の1日を軸に、見逃されがちな瞬間に焦点を当てている。

4月8日(土)・9日(日)上映時にルングロフ=クロッツ監督が来場、質疑応答が予定されている。

③Remembering Every Night, 2023 (Photo courtesy PFF Partners)

日本からは、清原惟監督の「すべての夜を思いだす(Remembering Every Night)」=写真③=が選出。

ある晴れた日、多摩ニュータウンで、世代も異なる3人の女性がすれ違う。1960年代に建てられた住宅街を舞台に、人生の美しい「平凡さ」が描かれている。

第26回PFF(ピア・フィルム・フェスティバル)のスカラシップ作品で、第73回ベルリン映画祭のフォーラム部門に正式出品された秀作。

4月5日(水)・6日(木)上映時に清原監督が来場、質疑応答が予定されている。

全作品リストおよび詳細は、オフィシャルサイトで確認を。

New Directors/New Films 2023
■3月29日(水)〜4月9日(日)
■会場:
①Walter Reade Theater:165 W. 65th St.
②MoMA:11 W. 53 St.
■一般$17、学生/シニア (62+)$13
※MoMA&FLCメンバー$12
■5-Film Package(5作品)$50
■オープニングナイト:一般$25、学生/シニア (62+)$22
※MoMA&FLCメンバー$20
■VIPパス:$500
※MoMA&FLCメンバー$450
www.newdirectors.org

Earth Mama
■3/29(7pm/7:15pm/9pm)、3/30(6pm)
Mutt
■4/8(7pm)、4/9(7pm/9:30pm)
すべての夜を思いだす(Remembering Every Night)
■4/5(8:30pm)、4/6(6pm)


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