2021年3月26日号 Vol.394

草間彌生が抱いてきた自然界への魅力
「宇宙の庭」@ニューヨーク植物園
NY市民、チケット割引有り

カリフォルニアのビバリー・ガーデンに設置された「生命の賛歌:チューリップ」Hymn of Life: Tulips, 2007. Courtesy of Beverly Gardens Park

ブロンクスの「ニューヨーク植物園」(NYBG)で4月10日(土)から10月31日(日)まで、草間彌生の展示「宇宙の庭(KUSAMA: Cosmic Nature」が開催される。同展は昨年5月に開催される予定だったが、コロナ禍のために延期されたもの。ハウプト温室を含む250エーカー(約100ヘクタール)の敷地内に複数の作品を展示。さらに子ども時代の家族写真や初期のスケッチブック、植物や花の絵画など、貴重なアイテムも公開される。草間が生涯に渡り抱いてきた「自然界への魅力」を、包括的に紹介する。



「ナルシスの庭(Narcissus Garden )」 (1966 / 2021)は、草間の代表的なインスタレーションのひとつ。直径12インチのステンレス球1400個が、ネイティブ・プラントガーデンの水景に設置される。
ハウプト温室の芝生エリアには、高さ16フィート(約5メートル)で水玉模様の黄色いカボチャ彫刻「ダンシング・パンプキン(Dancing Pumpkin )」(20 20)が存在感を示し、赤い地色に白い水玉模様で飾られた木々「Ascension of Polka Dots on the Trees」(2002 / 2021)は、順路沿いの風景から色鮮やかに飛び出す。

コネチカットのグラスハウスに設置された「ナルシスの庭」Narcissus Garden, 2016. Courtesy Ota Fine Arts, Tokyo/Singapore/Shanghai; David Zwirner, New York: Victoria Miro, London

没入型インスタレーションで鏡張りの「インフィニティ・ミラー・ルーム:心の中の幻想(Infinity Mirrored Room—Illusion Inside the Heart)」(2020) も登場。ガラス面には周囲の風景が映り込み、その時々の季節を増幅させる(内部へのエントリーは夏頃から開始予定。時間指定・別チケットが必要)。

草間ファミリー。The Kusama Family, ca. 1929, Courtesy of the artist

チケットは、前売り完全予約・入場時間指定制。園内ではマスク着用、ソーシャルディスタンシングの確保など、感染予防ガイドラインに従うことが求められる。

NY市民は、水曜の「ガーデンパス」が無料で、チケット割引もある。予約・詳細は、ウェブサイトで確認を。


KUSAMA: Cosmic Nature
■4月10日(土)〜10月31日(日)
■会場:New York Botanical Garden
 2900 Southern Boulevard, Bronx
https://www.nybg.org

■チケット(時間制で入場)2歳以下無料
○KUSAMA Garden & Gallery Pass大人$35、65歳以上/学生$32、2-12歳$15
○KUSAMA Garden Pass 大人$25、65歳以上/学生$22、2-12歳$12
★NY市民割引
○KUSAMA Garden & Gallery Pass 大人$28、65歳以上/学生$25、2-12歳$12
○KUSAMA Garden Pass 大人$15、65歳以上/学生$7、2-12歳$4
※NY市民は水曜日のGarden Pass無料




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