2021年3月26日号 Vol.394

演者と観客双方に喜びを
R・フレミング、NYフィル出演
「An Audience with…」@ザ・シェッド

ソーシャルディスタンシングが保てるよう椅子を配置した会場。「ザ・シェッド」は収容人数150人まで (Photo by Jasdeep Kang)

NY州では4月2日(金)から、一部のエンターテイメント会場が条件付きで再開。ハドソンヤードのシアター「ザ・シェッド(The Shed)」では、「An Audience with...」と題し、4つのライブ・パフォーマンスを行う。コロナ禍で消えたエンターテイメントを、段階的に再開させていくパイロット・プログラム「NYポップスアップ(NY PopsUp)」の一環だ。

同会場では収容人数150人まで、来場者は写真付きIDの提示と、新型コロナウイルス検査(72時間以内のPCR/NAATまたは6時間以内のRAPID)での陰性証明か、来場14日前までにワクチン接種完了証明が必要となる。会場ではマスク着用でソーシャルディスタンシングを保ち、トイレに立つ以外は着席するよう指導する



初日は、ノースカロライナ州シャーロット出身のチェリストでシンガーのケルシー・ルー。現在、ロサンゼルスを拠点に活動するルーは、映画やファッション、アートなど様々な分野のアーティストとコラボ。デリケートでしなやかな歌声が聴衆を癒す。

14日(水)と15日(木)は、ニューヨーク・フィルハーモニック(以下NYフィル)が登場する。コロナ禍で全公演がキャンセル。昨夏は野外のゲリラライブ「NYフィル・バンドワゴン」を行い、市民に音楽を届けていた。今回は、20人程のアンサンブルが予定されている。

写真左:ケルシー・ルー(Photo by Ibrahem Hasan)、写真右:ニューヨーク・フィルハーモニック(Photo by Chris Lee)

21日(水)は、オペラ界のマドンナと呼ばれるソプラノ歌手のルネ・フレミングが出演。4つのグラミー賞と国民芸術勲章を受章した実力派で、2014年のスーパーボールで国歌を歌った最初のクラシック・アーティスト。ミュージカル「回転木馬」(2018年)に出演、ブロードウェイ・デビューを果たしている。

22日(木)は、コメディアンヌのミシェル・ウルフが舞台に上がる。オンライン動画配信のネットフリックスが「ミシェル・ウルフ: ジョーク・ショー」を主催。2018年、ホワイトハウス記者協会のディナー席で痛烈なジョークを披露。一部のジャーナリストや政治家から非難された一方で、「彼女は自分の仕事をしただけ」「権力に対して真実を語る様子を見るとスカっとする!」など、話題となった。

写真左:ルネ・フレミング(Photo by Decca Andrew Eccles)、写真右:ミシェル・ウルフ(Courtesy of the artist)

ザ・シェッドの芸術監督兼CEOのアレックス・プーツ氏は、「演者と観客の双方が熱望していたライブ・パフォーマンスで、美と喜びを提供し、ニューヨークの復活に貢献することを願っている」とコメントしている。


An Audience with…
■4月2日(金)Kelsey Lu
■4月14日(水)・15日(木)The New York Philharmonic
■4月21日(水)Renée Fleming
■4月22日(木)Michelle Wolf
※開演はすべて8:00pm
■会場:The Shed (The McCourt)
 545 W. 30th St.
■チケット料金:完売
■問い合わせ:info@theshed.org
 Tel:646-455-3494
https://theshed.org


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