2021年3月26日号 Vol.394

血液がん患者支援「AADP」
日本人の骨髄ドナー求む
高い同人種間の適合率

米非営利団体アジア系アメリカ人ドナープログラム(AADP=Asian American Donor Program、本部カリフォルニア州)が、日本人を含むアジア系住民に、骨髄ドナー登録をするよう呼びかけている。

AADPは、全米骨髄ドナープログラム(NMDP)が管理運営する骨髄登録「Be The Match®」の、アジア系コミュニティーへのアウトリーチをする団体だ。

全米では、白血病など血液のがんで10分に一人が死亡しているといわれる。骨髄移植が唯一の治療法となった時に、適合する血液幹細胞が必要となる。

最も適合する確率が高いのは、兄弟姉妹の幹細胞だが、それが適合しなければ、他人の骨髄をもらうしかない。そのための「骨髄ドナー登録」が「Be The Match®」だ。



適合性は、ヒト白血球抗原(HLA)遺伝子のタイプで決まり、同じ人種同士で適合することが多い。つまり、日本人なら日本人同士の方が適合しやすいということだ。

AADPを通じてドナーを探す患者には、多くの日本人や、日系人がいる。現在、「Be The Match®」に登録されている日本人は、3万2445人。AADPは、「ドナーを探す患者さんのために、もっと多くの日本人、または日系アメリカ人の方に登録してほしい」と呼びかけている。

登録するには、自宅でできるキットをオンラインで申し込む(別記①)。キットが郵送されてきたら、頬の内側を綿棒でこすり、送り返すだけだ。郵送費ほか費用はすべて助成金で賄われている。
日本語での詳細は、別記ウェブサイト(別記②)で読むことができる。「かずみさん」という、現在ドナーを探している患者の例を挙げて、ドナー登録の重要さや、その方法について、詳しく説明されている。

Asian American Donor Program(AADP)
www.aadp.org
①オンライン・キット申し込み
 https://www.aadp.org/learn/homekit
②日本語での説明サイト:
 https://www.aadp.org/アジア系アメリカ人ドナープログラム-命を懸けて
Be The Match■https://bethematch.org


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