2018年4月13日号 Vol.323

日本からトンコハウスの「ピッグ」と
坂本龍一ドキュメンタリー「コーダ」
「トライベッカ映画祭」


スティーブン・ノムラ・シブル監督の「リューイチ・サカモト:コーダ」。音楽家・坂本龍一を密着取材したドキュメンタリー (Photo by Neo Sora)


エリック・オー監督の「ピッグ 丘の上のダム・キーパー」堤大介とロバート・コンドウが立ち上げたスタジオ「トンコハウス」制作のアニメーション© Tonko House, Inc.


オープニングナイトは、リサ・ダポリト監督の「ラブ、ギルダ」LOVE, GILDA (Courtesy of the Estate of Gilda Radner)


センターピースは、ドレイク・ドレマス監督の「ゾーイ」ZOE (Photo by John Guleserian)


クロージングナイトは、リズ・ガルバス監督の「フォース・エステイト」THE FOURTH ESTATE (Photo by T.J. Kirkpatrick/SHOWTIME)


「トライベッカ映画祭」が、4月18日(水)から29日(日)まで開催。春のニューヨーク恒例映画祭で、今年で17回目を迎える。

注目のオープニングナイトは、リサ・ダポリト監督の「ラブ、ギルダ」。NBCの「サタデー・ナイト・ライブ」で活躍したコメディエンヌのギルダ・ラドナーの人生を振り返るドキュメンタリー。成功と名声を手にした一方、卵巣ガンと戦ったラドナー。映画では、友人のエイミー・ポーラーや、セシリー・ストロング、ローン・マイケルズなどへのインタビューと、ラドナーが残した日記やホームムービー、音声などを編集し、「ラドナー自身の言葉」で彼女の人生が綴られる。

センターピースは、ドレイク・ドレマス監督の「ゾーイ」。人間の恋愛関係を完璧なまでに向上させることを目的に、研究を続けるゾーイ(レア・セドゥ)とコール(ユアン・マクレガー)。研究は順調に続いていたが、突然の事故が彼らの関係を脅かすことに…。ドレマス監督の新作SFロマンス。

クロージングナイトは、リズ・ガルバス監督の「フォース・エステイト」。ドナルド・トランプは大統領選で大多数のニュース・アウトレットを「国民の敵」と宣言。映画では、ニューヨーク・タイムズ紙が、大統領をどのように報道していたかを示す。

今回、日本からは2本が上映される。
1本はエリック・オー監督の「ピッグ 丘の上のダム・キーパー」。子どものピッグは、どうしてダム・キーパーになったのか。ピッグは町を守れるのか…。ピクサーを退社した堤大介とロバート・コンドウが立ち上げたスタジオ「トンコハウス」制作のアニメーション。
もう1本は、スティーブン・ノムラ・シブル監督の「リューイチ・サカモト:コーダ」。音楽家・坂本龍一を密着取材、プライベート映像やアーカイブ素材などから、彼の音楽と思索の旅を紐解くドキュメンタリー。

「シネマ360」(21日〜28日:15ドル)では、VR(バーチャル・リアリティー)作品をラインナップ。インド南部の岩石採石場で10年間も奴隷生活を送る家族を捉えた「ザ・ヒドゥン」(10分)、白人権力運動の中で過ごした8歳の少女が主人公の「ミーティング・ア・モンスター」(9分)、自由と正義を求めるトランスジェンダーのシャノン・スコットを捉えた「シー・ファイルズ・バイ・ハー・オウン・ウィングス」(9分)など、VRで映画を「体感」できる。
全スケジュール詳細は、オフィシャルウェブサイトで。

Tribeca Film Festival
■4月18日(水)〜29日(日)
■会場・料金:作品により異なる
tribecafilm.com/festival

★Love, Gilda
■18日(水)7:00pm
■会場:Beacon Theatre
 2124 Broadway

★Zoe
■21日(土)8:00pm
■会場:BMCC Tribeca Pac
 199 Chambers St.

★The Fourth Estate
■28日(土)8:00pm
■会場:BMCC Tribeca Pac
 199 Chambers St.

★Pig: The Dam Keeper Poems
■19日(木)8:30pm
■21日(土)5:00pm
■会場:Regal Cinemas Battery Park
 102 North End Ave.

★Ryuichi Sakamoto :Coda
■25日(水)8:30pm
■26日(木)8:15pm
■会場:Cinepolis Chelsea
 260 W. 23rd St.
■19日(木)8:30pm
■会場:Regal Cinemas Battery Park
 102 North End Ave.



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