2018年5月11日号 Vol.325

フジコ・ヘミング、リサイタル
リストの「ラ・カンパネラ」他
カーネギーホールで7月25日


Photo © Nakajima Hideo


ピアニスト、フジコ・ヘミング=写真=のリサイタルが7月25日(水)、カーネギーホールで開催される。演目は、ショパンから「エオリアン・ハープ」「別れの曲」「エチュード」、ドビュッシーから「雨の庭」「月の光」、ベートーベンから「月光」、リストの「ラ・カンパネラ」他。
ヘミングは、ピアニスト大月投網子と、ロシア系スウェーデン人の画家・建築家の父の間にベルリンで生まれた。5歳で日本に帰国。母にピアノを教わり、17歳でコンサートデビューを果たした。東京芸術大学を卒業後、日本フィルなどと共演。30歳でドイツに留学、その間聴力を失うアクシデントに遭遇するも、ストックホルムで耳の治療を受けながら、ピアノ教師と演奏活動を行っていた。
日本での知名度が上がったのは、1999年NHKのドキュメント番組がきっかけだった。番組が大反響をよび、デビューCD「奇蹟のカンパネラ」が200万枚を売り上げるという、クラシック界異例の大ヒットになった。日本ゴールドディスク大賞、クラシック・アルバム・オブ・ザ・イヤー他を受賞している。大の動物好きで、ドイツにはヘミングの名前を冠した動物保護団体もある。
レナード・バーンスタイン、チェルカウスキーなどクラシック界の権威にその才能を認められ支持されてきた。2016年にはNYの国連本部で、日本国連加盟60周年記念の文化事業で演奏。昨年はイタリアン・ナショナル・オーケストラやモスクワ・フィルハーモニックなど、世界中の名門オーケストラと共演。また今夏、日本でフジコのプライベートを綴った初のドキュメンタリー映画「フジコ・ヘミングの時間」(監督:小松荘一良)が上映される。

■7月25日(水)8:00pm
■会場:Weil Recital Hall
 @ Carnegie Hall
 881 Seventh Ave
■Tel: 212-247-7800
■$40
www.carnegiehall.org



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