2019年5月17日号 Vol.349

「マクベス」を大胆にアレンジ
「あしたの魔女ョー」

あしたの魔女ョー
(l to r) G.K.Masayuki, Yuri Morita and Takuro Takasaki (photos © Takashi Ikemura)


ジャパン・ソサエティー(JS)で、北米初演となる現代演劇作品「あしたの魔女ョー(Rocky Macbeth)」(演出:村井雄)が、5月15日(水)から 18日(土)まで上演。全5回公演。
演出を手掛ける村井は、西洋の古典劇を大胆にアレンジすることで、笑いを核にした実験演劇を創り続けている。その村井率いるシアターカンパニー「KRP/開幕ペナントレース」による、「マクベス」を題材にした現代演劇作品が、今回上演される作品だ。
「マクベス」の中で重要な役割を果たす3人の魔女と、1960~70年代の人気漫画「あしたのジョー」の音節をもじった命名。
チャンピオンを目指すボクサーの欲望と、マクベスが抱く王位への欲望を重ねている。「お前は王位に就く運命だ」という魔女の予言を信じ、邪魔な相手をリングに沈めるマクベスを描く。王位に就いた後のマクベスが、殺したバンクォーの亡霊に苛まれる展開は、原作に忠実。この本来おどろおどろしいシーンも、村井のマクベスではユーモラスに演出されている。
JSでは、舞台上にボクシング・リングを特設。観客は、同じく舞台上にしつらえた観客席からリングを囲むようにして鑑賞する。
なおこの公演は、JSギャラリーで現在開催中の「荒野のラジカリズム:グローバル60年代の日本の現代美術家たち」展との関連プログラム。

■5月15日(水)7:30pm(終演後レセプション)
 16日(木)7:30pm、17日(金)8:30pm
 18日(土)2:30pm&8:30pm
■会場:Japan Society:333 E. 47th St.
■一般$28、JS会員$20
■TEL: 212-715-1258
www.japansociety.org


HOME