2019年6月14日号 Vol.354

マンハッタンに新スポット!
全米初のポスター専門ミュージアム
ポスター・ハウス

ポスター・ハウス
完成予想図 Image Courtesy of Poster House


全米初となるポスター専門ミュージアム「ポスター・ハウス」が6月20日(木)、マンハッタンのチェルシーにオープンする。1万5000スクエアフィートの館内は、2つのギャラリースペースと、カフェ、ギフトショップ、子ども用展示スペース、倉庫、オフィスなどで構成。フィルム上映やイベント開催スペースもあり、ニーズに合わせて柔軟に対応できるよう設計された。

オープニングを記念して、2つの展示が開催される。
ひとつは、アール・ヌーヴォーを代表するグラフィックデザイナーのアルフォンス・ミュシャ展。彼を一躍有名にしたのは、フランスの大女優、サラ・ベルナールの芝居「ジスモンダ」のポスター。繊細な描写と華やかな絵柄が話題となり、一大ブームを巻き起こした。
 もうひとつは、ベルリンのグラフィック・デザイン会社「シアン」が1990年代に手掛けた作品群。彼らはフォトショップやクオークなど、初期のDTP(デスクトップ・パブリッシング)ツールを取り入れた最初のアーティストだと言われている。

商品広告、イベント告知、政治的用途、プロパガンダなどを目的に、重要なコミュニケーション・ツールとして利用されてきたポスター。役目が終れば破棄される運命だが、その時代を知るための重要な文化的価値を持つ。同時に、アール・ヌーヴォー、キュビズム、アール・デコ、バウハウス、ポップアートなど、そのスタイルは多岐に渡り、美的価値があるアーティファクトとして再認識されている。 

Poster House
■2019年6月20日(木)オープン
■住所:119 W. 23rd St.
■Tel:917-722-2439
■大人$12、学生/シニア$8
 メンバー&18歳以下無料
posterhouse.org

Alphonse Mucha:Art Nouveau / Nouvelle Femme
■6月19日(水)〜10月5日(土)

Designing Through the Wall: Cyan in the 1990s
■6月19日(水)〜10月5日(土)



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