2018年6月15日号 Vol.327

「NYJCF」映画ファンで賑わう
杉原ビザで救われた姉弟も挨拶

剣道大会
(左から)ヒューズ監督、梶岡監督、香住氏、鈴木監督、「ザ・アポロジャイザーズ」に出演したジュン・キム氏、河野氏


「インディペンデント」や「日本」をテーマにした映画祭「ニューヨーク・ジャパン・シネフェスト(NYJCF)」が6月6日と7日の2日間に渡り、アジア・ソサエティーで開催された。
今年で7回目を迎えた同映画祭は、短・中編を中心に構成。SF、ドラマ、コメディなどバラエティに富んだ作品群で、それぞれが個性的。1本が短いためストーリー展開も速く、観客を飽きさせないのが同映画祭の魅力だ。また今回は、半数以上が「女性」をテーマとしており、現代社会を反映したラインナップとなった。
初日上映後には、NYJCF共同代表の河野洋氏(マー・クリエーション代表)、同じくNYJCF共同代表で「ザ・アポロジャイザーズ」の鈴木やす監督、「ハチスノイト」のニック・ヒューズ監督、「ファーストサムライ・イン・NY」に出演し、武術指導も担当した香住恭氏、「杉原千畝を繋いだ命の物語」の梶岡潤一監督ら、5人が登壇し挨拶。来場者ならびに関係者、支援者への謝意とともに、制作秘話なども披露した。観劇のために来場していたデボラ・リードさんとデイヴィさん姉弟は、杉原千畝氏が発行したビザによって救われた生き証人で、映画にも出演。梶岡監督から舞台へ上がるように促された2人に、客席から拍手が送られた。デボラさんは挨拶で、「杉原さんがいなければ私たちはココにはいないこと、起きた出来事を忘れることなく後世に伝えること、今もまだ、世界では同じことが起きていると認識することが大切です」と話すと、会場は再び大きな拍手に包まれた。


HOME