2018年6月29日号 Vol.328

長澤伸穂の「ルミネッセンス」
LICの新公園に永久展示

長澤伸穂の「ルミネッセンス」

長澤伸穂の「ルミネッセンス」


クイーンズ区ロングアイランドシティーのウォーターフロント開発の一環として、6月21日(木)、市営の新公園「ハンターズポイント・サウスパーク」がオープン、式典が開催された。公園内の永久展示として、日本人アーティスト長澤伸穂による大型野外彫刻作品「ルミネッセンス」=写真=が設置されている。
長澤は、ストーニーブルック大学(ニューヨーク州ストーニーブルック)の修士課程で芸術を教え、同時にアーティストとしてこれまでも多くの公共芸術作品を手掛けてきた。
「ルミネッセンス」は、月の満ち欠けを象徴する作品。直径6フィート(1メートル83センチ)のドームが7つ、イーストリバーに面した公園内の芝生に埋め込まれている。「環境破壊が進む今、太陽や月の満ち欠けが時間測定の根源だった古代の知恵に触れつつ、季節に応じて時空間を知覚できる作品にした」と長澤は解説する。
長澤の月は、米航空宇宙局(NASA)の月面探査機によって収集されたデータを基に、クレーターや山、谷などを正確に表現している。その7つの月は白いセメント製。表面に埋め込まれた燐光(りんこう)性粒子が日中に太陽光を吸収し、夕方から淡い青色を放つという、幻想的な作品だ。
ハンターズポイント・パークの北半分は、第1期工事として2013年に完了している。今回オープンしたのは、その南隣のエリアで、第2期工事として2015年から進められていたもの。

■場所:Hunter's Point South Park
 Center Blvd.
 bet. 50 Ave. and 54 Ave., LIC
www.nycgovparks.org/parks/hunters-point-south-park



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