2019年7月12日号 Vol.353

家族で歩んだアートの道
「日日是アートNY依田家の50年展」


6月28日に三鷹市美術ギャラリー(東京)で 行われたレセプションで(左から)依田寿久氏、 依田洋一朗氏、依田順子氏


NY在住の画家一家による、「日日是アート:ニューヨーク依田家の50年展」が、9月8日(日)まで、東京の三鷹市美術ギャラリーで開催されている。
依田寿久・順子夫妻と、息子・洋一郎の3人は、ソーホーの自宅ロフト・アトリエを拠点に、共に暮らし、三者三様の制作活動を続ける。
同展は、アートと日常の関連性に、家族の在りようを一つの視点として加え、3人の作品をそれぞれ20〜30点ずつ展示。一家の制作空間である自宅アトリエの様子も交えて紹介する。
依田寿久が船でロサンゼルスに到着したのが1966年。8ヵ月ロスで働くと、本来の目的地だったニューヨークに向かった。順子はその3年後ニューヨークに。二人とも武蔵野美術大学を卒業し、両親には「2年で帰る」と言って来米したという。1972年に洋一郎が生まれ、今年は2人が結婚してちょうど50年となる。
三人のアートは全くスタイルが異なる。寿久の作品は「三角形シリーズ」を軸に、繊細なラインが印象的。順子は川など自然をモチーフに和紙作品を作る他、飛行機から俯瞰した地球を籠に浮かべるなど、「宇宙・地球」をテーマにした作品が軸だ。絵画だけでなく、ミックストメディアも手がける。
そして、日本で生まれニューヨークで育った洋一郎は、故郷を日本ともアメリカとも定め難い思いを、古い劇場や、そこで上映された昔の映画に重ね合わせ、キャンバスの上にドラマを紡ぐ。

■9月8日(日)まで
■会場:三鷹市美術ギャラリー
 東京都三鷹市下連雀 3-35-1 CORAL5F
 TEL:0422-79-0033
■入場料:一般800円、6歳以上/学生500円
 中学生以下無料
mitaka-sportsandculture.or.jp/gallery



HOME