2018年7月13日号 Vol.329

「江戸からの豆おもちゃ」展
粋で洒脱な小玩具ずらり

江戸からの豆おもちゃ
精巧なジオラマ。江戸の街・文化が偲ばれる

江戸からの豆おもちゃ
「助六」六代目店主・木村光良氏


日本クラブでは「江戸からの豆おもちゃ」展を、同クラブ内日本ギャラリーで、7月25日(水)まで開催中。同展では、江戸末期から続く浅草仲見世通りの老舗「助六」が厳選した、江戸っ子の粋な小玩具70点以上が展示されている
「助六」は江戸末期から続き、日本でただ一軒の江戸趣味小玩具店。小玩具・豆おもちゃは、八代将軍吉宗が発令した贅沢禁止令により、大型で豪華なおもちゃはご法度に。その結果小さく精巧な玩具が作られ、また言葉遊びを取り込んだ江戸趣味の小玩具が作られるようになった。現在、世界で日本の精巧なフィギアやおもちゃが人気だが、それらのルーツでもある。「助六」は粋で洒脱な小玩具を数千種類取り揃えている。

6月29日(金)、「助六」六代目店主・木村光良氏=写真=が来米しレセプションを開催。スライドを交えながら小玩具・豆おもちゃに付いて解説。
元祖ゆるキャラわんことも言うべき「籠かぶり犬」は、悪霊や病気から子供を守り、健やかな成長を願うもの。籠に使う竹+犬(犬→天)=笑という字になり、籠は水を通すことから、鼻の通りをよくする(風邪をひかない)という意味も込められている。
からくり玩具(がんぐ)の一種で江戸の代表的玩具として人気があった「飛んだりはねたり」。獅子舞、虎などの外見をした紙製の玩具「ずぼんぼ」など、作りが簡素ながらふんだんに工夫が凝らされ、今見てもそのアイデアに感心させられる。江戸の下町文化の一端を垣間見ることができる展示。

■7月25日(水)まで
 日曜休館
■会場:日本ギャラリー
 145 W. 57th St.
■入場無料
■TEL: 212-581-2223
www.nipponclub.org



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