2022年7月22日号 Vol.426

桐谷さえり・映像作品展
「国境を越えて」
郷愁への想い

Photo courtesy of the artist

桐谷さえりの「国境を越えて」展が7月21日(木)〜 27日(水)まで、日本ギャラリーで開催される。

展示されるのは、桐谷がウィーン美術アカデミーで客員アーティストだった2016年の春から作り始めた映像作品。60分、3チャンネル/3D音声。2018年に金沢21世紀美術館で、翌年には在オーストリア日本国大使館広報文化センターで展示された。今回の個展では、ソニーコーポレーションから3台の大型モニターの提供を受けている。



作品は、黄金の街、芸術の街、音楽の都、ウィーンに希望と夢を持って外国からやって来た男女16人にインタビューし、編集した映像。アフガニスタン、イラン、ガーナ、韓国、コソボ、シリア、スウェーデン、セルビア、中国、ドイツ、日本、パレスチナ、メキシコ出身の大人、学生、移民又は難民たちだ。

「それぞれに故郷について質問しました。あなたの国で一番好きな街はどこですか?など。インタビュー後、桐谷が感じたのは、人々の郷愁の想いだったという。

桐谷さえり Photo courtesy of the artist

「ウィーンでは、様々な建物や絵画に金色の装飾がなされています。ニューヨークでもロックフェラーセンターなどで金色の装飾が散りばめられています。私の故郷・金沢も金箔で有名な街。三つの都に共通する金色の輝きを意識しながらビデオを制作しました」と桐谷は話す。

桐谷は大阪生まれ金沢育ち。サンフランシスコ州立大学、サンフランシスコ・アート・インスティテュート油絵学科、ペンシルベニア大学大学院油絵科を卒業後、ニューヨークに拠点を移す。現在ロンドン大学ゴールドスミス校博士課程在学中。

■7月21日(木) 〜27日(水)
■会場: 日本ギャラリー
 145 W. 57th St. 7th Fl.
■入場無料
■問合せ:TEL: 212-581-2223
 gallery@nipponclub.org
www.nipponclub.org


HOME