2020年7月24日号 Vol.378

フェーズ4 再開業種
エンパイア再開!美術館は引き続き閉鎖


(Photo © NYC & Company)


NY市の特徴ともいえる「観光・アート・娯楽」だが、経済再開においては最後となり、「フェーズ4」に移行した段階で屋内施設の再開が予定されていた。

ところが、クオモNY州知事は「まだ十分ではない」と、NY市内の美術館、水族館、映画館、ジム、モール、屋内での飲食などを引き続き禁止すると発表。理由のひとつとして「感染率が下がったニューヨークは安全だと見られ、他州の人々を引き寄せている」ことを懸念。「他州で感染が広がり、第2波の到来が予見される限り、リラックスする時間はない」と、州民に引き続き警戒を呼びかけている。

一方、屋外の動物園や植物園などは、営業を再開。エンパイア・ステートビルの展望台は、7月20日に再開した。だが条件は、アメリカ疾病管理予防センター(CDC)やNY州が定めるコロナ感染抑制ガイドラインに従い、入場者数の制限、施設の消毒とハンドサニタイザーの設置など、従業員にも来場者にも配慮。来場者はマスク着用と、各施設が定めたガイドラインに従うことが求められる。

シアター関連
年内休演に

ブロードウェイはすでに今年の公演を全てキャンセル、ニューヨーク・シティ・バレエも今秋公演を全てキャンセルすると発表している。メトロポリタン・オペラは今秋公演はキャンセルするが、12月31日のガラを皮切りに2020〜21シーズンをスタートする予定だ。最新情報は、各オフィシャル・サイトで確認を。


フェーズ4 再開業種

NY市内は、フェーズ4に移行しても「モール」「映画館」「店内飲食」 「屋内の文化施設(美術館など)」の利用は引き続き禁止(7月20日現在)

NYSのウェブサイト:
forward.ny.gov/phase-four-industries

オープンするのは以下:
●大学などの高等教育機関
コミュニティーカレッジ、ジュニアカレッジ、大学、大学院、職業訓練校など。再開にあたっては、学校単位で再開計画を州に提出しなければならない。

●プリKから小中高
公立・私立のエレメンタリースクール(プリK、キンダーガーテンを含む)、ミドルスクール、ハイスクール。チャータースクールも。再開にあたっては、学校単位で再開計画を作成し、州政府に提出しなければならない。

●低リスクの屋外アート&エンターテインメント
動物園、植物園、国立公園、歴史保護地区、文化関連センター、野外博物館、野外アグリツーリズム(農場や農村での休暇・余暇)、地元の青空市場など。入場人数は、収容可能な最大人数の33%以内にとどめるなど、制限つき。

●低リスクの屋内アート&エンターテインメント
美術館、博物館、水族館、歴史的建造物など。収容可能な最大人数の25%以内にとどめるなど、制限つき。

●メディアのプロダクション
テレビ番組や、音楽ビデオ、映画や配信番組・映画の撮影など、スタジオ内やロケーションでの制作作業。通常の制作人数の50%にとどめるなど、制限つき。

●プロスポーツ(観客なし)
スタジアム、アリーナなどで行われるプロスポーツの試合。NFL、NBA、MLB、NHLなどのプロスポーツリーグ、大学スポーツリーグ、競馬、オートレースなどの再開。州のガイドラインに従うことと、開催会場(アリーナなど)に観客を入れないことが条件。

●ショッピングモール
大型の屋内モール、露店、アウトレットモール。モールの規模によって、異なるガイドラインがある。


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