2018年7月27日号 Vol.330

伝統の鋳物技術を生活小物へ
鋳物インテリア「ヒノラボM」上陸

鋳物インテリア「ヒノラボM」


日本発の鋳物インテリアブランド「ヒノラボM(エム)」が、この夏初めて米国上陸する。8月8日(水)から19日(日)まで、ソーホーで開催されるポップアップストア「アーケード・ジャパン」(COSATEN主催)に出店、展示販売を行う。
ヒノラボMの母体は、1919年(大正8年)創業の日之出水道機器株式会社(本社福岡市)。創業時から「鋳物」という材料の可能性に着目し、研究開発に取り組んできた。現在は目的に応じて材料の特性を制御する技術や、一体成形で最適形状を実現する鋳造技術など、最先端技術を生み出している。
一世紀にわたり培ったその鋳物技術と、素材としての鋳物の可能性を、今度は生活小物のデザイン分野に生かそうと、2016年専用工房を開設。「ヒノラボM」ブランドを開発した。今回ニューヨークのポップアップストアで紹介されるのは、書斎や机回りを引き立てる小物や、ステーショナリーだ。
鋳物とは、金属を高温で溶かし、型に流し込み、冷えて固まった後に型から取り出す方法で作られた金属製品のこと。使用する金属により、鉄鋳物(鋳鉄)、アルミ鋳物、銅鋳物などの種類がある。
曲面を含む複雑形状を一体成型できることから、産業機械の部品や、鉄瓶・花器・灯篭など生活用品にも使われ、最近は鍋やフライパンなどの素材としても注目されている。
ヒノラボMの商品は、球状黒鉛鋳鉄を用いた薄肉・高強度製品の鋳造技術と、特殊な砂を用いた鋳型の制作技術を採用。独自の表面処理技法を用い、デザイナーが意図する形状や、手触り感の実現に留意している。
コンセプトは、鉄の重厚さと、鋳物特有の温もりや繊細さ。道具として使われる中で生まれる擦れや錆びに、時の経過や懐かしさを感じさせる、「鋳物の風合い」を大事にしている。

■8月8日(水)〜19日(日)期間中無休
 11:00am〜
■会場:ARCADE JAPAN
 171 Elizabeth St.
 (bet. Spring & Kenmare Sts.)
www.thearcadejapan.com
■ヒノラボM HP:hinolab-m.com



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