2019年8月6日号 Vol.355

ミツバチと地球を考える
養蜂ドキュメンタリーと講演会



一般社団法人ハニーファーム代表理事・船橋康貴(ふなばし・やすき)氏=写真=が9月ニューヨークを訪問し、ミツバチの保護活動や環境保護に関する啓蒙活動を行う。その一環として、CRS(センター・フォー・リメンバリング&シェアリング)で9月14日(土)、ドキュメンタリー映画「みつばちと地球とわたし」(岩崎晴子監督)ショートバージョン上映と、講演会を開催する。

一夜にして大量の蜂(はち)が失踪する原因不明の現象を「蜂群崩壊症候群」といい、水不足や農薬の他に、環境破壊による気候変動などが影響して起こると言われている。2008年時点で、北半球の蜜蜂は3分の1に激減したというデータもある。
 そもそも人間が食する野菜、果実、穀物が実るためには「受粉」が必要。その役目を担うのが蜜蜂だ。仮に蜜蜂がいなくなったら、3ヵ月以内に農作物の生産量は史上最低レベルになり、農業従事者は、風による受粉が可能な小麦やトウモロコシを育てざるを得なくなる。結果、食の多様性や文化は完全に滅びると言われている。
また、蜜蜂は「環境指標生物」でもあり、蜜蜂の存在は人間が安心して生活できるかどうかの目安にもなる。
船橋氏は、蜜蜂を通して海外の人々と交流することで、改めて日本からの情報発信の重要さに気付かされという。人間の都合で考えず、「ミツバチ目線の生き方」を提案するとともに、将来のために今できる自然保護や環境問題への取り組みを行っている。
「ハチ育」ワークショップでは、地域の子供から大人まで、体験を通してミツバチの役割や生態、自然との関わりを学ぶ。

CRSでの映画上映・講演会では、市内のレストランと連携し、ハチミツを使った期間限定の特別料理の提供も企画されている。問合せ・参加申し込みはCRSまで。

■9月14日(土)4:00〜6:00pm
■会場:CRS
 123 4th Ave. 3rd Fl.
 (bet. 12th & 13th Sts.)
■TEL: 212-677-8621
■参加費:$20
crsny.org


HOME