2018年9月7日号 Vol.333

第1回・野口英世記念奨学金
園下将大博士に授与


NPO「ニューヨーク野口英世記念会」(本部ニューヨーク市)は、第1回「ニューヨーク野口英世記念奨学金」受賞者に、マウント・サイナイ医科大学研究員の園下将大(そのした・まさひろ)博士=写真=を選出。授与式が8月25日(土)、ミッドタウンの新橋レストランで行われた。
「ニューヨーク野口英世記念会」は、国際的細菌学者・野口英世博士の功績をたたえ、遺徳を後世に伝え、アメリカで医学の道を志す若い日本人研究者を支援することを目的に、2013年に設立された。この奨学金は、野口博士没後90回忌の節目に当たる昨年創設されたもので、今年第1回目の受賞発表となった。
奨学金選考委員会は、ブロンクスにある博士の墓碑に刻まれた「科学への献身を通し、 人類のために生き、人類のために死せり」の教訓を受け継ぐにふさわしい科学者として、受賞者・園下博士を高く評価している。
園下博士は熊本県出身。1999年東京大学薬学部卒業、2001年同大学院薬学系研究科修士課程修了(薬学修士)。02年日本学術振興会特別研究員。04年京都大学大学院医学研究科博士課程修了(医学博士)。京都大学大学院医学研究科助教、同講師、同準教授を経て、13年からマウント・サイナイ医科大学研究員。すでに帰国が決まり、今年9月からは北海道大学遺伝子病制御研究所がん制御学分野教授となる。
専門は実験腫瘍学。遺伝学、計算機械学、創薬化学的手法を駆使し、がんの発生機序解明と低毒性の新規抗がん剤の開発に従事している。
ニューヨーク在住中は、米国日本人医師会(JMSA)主催のライフサイエンスフォーラムの企画・運営や、講演を通じ、在米日本人コミュニティーの支援にも注力した。


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