2022年9月16日号 Vol.430

アニメ・スタジオの最高峰
「ライカ」技術の片鱗を体験
「ライカ:ライフ・ストップモーション」

「コラライン」のキッチン模型で主人公のコララインと両親 Photo by Yomitime

アストリアの映像博物館「ミュージアム・オブ・ムービング・イメージ」(MoMI)の常設展「スクリーンの裏側」に、ストップモーション・アニメを考察する「ライカ:ライフ・イン・ストップ・モーション」が加わった。



20世紀初頭、フランスの映像作家J・S・ブラックトンとジョルジュ・メリエスが、映画のトリックとして使用したのが最初だといわれるストップモーション・アニメ。当時は実写映画の特殊効果という「脇役的」な存在だった。

②ライカ・アニメのキャラクターがディスプレイされたコーナー Photo by Yomitime

2005年、オレゴン州ポートランドで誕生したアニメ制作会社「ライカ」は、ティム・バートンの「コープスブライド」で名を上げた後、「コララインとボタンの魔女」、「パラノーマン ブライス・ホローの謎」、「ボックストロール」、「クボ 二本の弦の秘密」、「ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒」など、次々と名作を発表。デジタル全盛期の映画界で、ストップモーション・アニメ制作に拘り、圧巻の映像美を生み出している。

③実際にコマ撮りでのアニメーション制作が体験できる Photo by Yomitime

本展はお世辞にも「大きい」とは言えないが、「コラライン」のキッチン=写真①=、「ミッシング・リンク」で馬を引くミスター・リンクとフロスト卿が歩くシーンや、ライカ・アニメに登場したキャラクター=写真②=などを間近で見ることができる。設置されたコンピュータではコマ撮りでのアニメ制作体験も可能=写真③=だ。

「ストップモーション・アニメ・スタジオの最高峰」と評される「ライカ技術」の片鱗が覗けるMoMIならではの展示。

LAIKA: Life in Stop Motion
■2023年8月27日(日)まで
■会場:Museum of the Moving Image
 36-01 35 Ave. (at 37 St.) Astoria
■常設展:18歳以上$15、学生/シニア$11、3-17歳$9
■特別展:18歳以上$20、学生/シニア$16、3-17歳$14
※木曜 2:00–6:00pm:入場無料(特別展$5)
www.movingimage.us


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