2019年10月4日号 Vol.359

東京下町を舞台にした38作品と
「寅さん」50周年記念
フィルム・フォーラムで特別上映会


「醉いどれ天使」 © Toho Co., Ltd.


「野良犬」 © Toho Co., Ltd.


マンハッタンのダウンタウンにある芸術系映画館フィルムフォーラムと、国際交流基金の共催で、日本映画を特集した上映会シリーズ「下町―ダウンタウン東京の物語」が、10月18日(金)から11月7日(木)までの3週間、フィルムフォーラムで開催される。
アメリカで日本文化を発信するための国際交流基金の取組み「ジャパン2019」の一環で、東京下町を舞台にした新旧の名作38作品を一挙上映。小津・黒澤・溝口・成瀬・山田・今村・北野・是枝を含む、日本を代表する映画監督の作品が上映される。全編英語字幕付き。
このシリーズのプログラマーは、増渕愛子氏(元ジャパン・ソサエティー映画部シニアプログラマー)。アメリカで上映される機会の少ない25作品を日本から取り寄せる。その大半は35ミリプリントで、今回の上映のために新たに英語字幕を作成した作品も多く含まれる。
1929 年製作の小津安二郎監督「突貫小僧」から 、2004年製作の大林宣彦監督 「理由」まで、約80年間にわたる新旧の日本名画を上映するこの「下町」特集。増渕氏は次のように話している。
「日本映画の巨匠たちの目を通して描かれる下町の歴史、伝説、神話までを掘り下げる内容になっています。多くの作品は庶民の抵抗とたくましさを描いています」。

この特集に先立ちフィルムフォーラムでは、山田洋次監督の「男はつらいよ」第1作を、10月11日(金)から17日(木)まで上映する。
1969年8月に公開された同シリーズは今年50周年。今回は、4Kデジタル修復版での上映となり、下町人情物語が鮮やかに蘇る。
上映作品、上映スケジュールは、フィルムフォーラムのウェブサイトで確認を。

男はつらいよ(4Kデジタル修復版)
■10月11日(金)~17日(木)
下町―ダウンタウン東京の物語
■10月18日(金)〜11月7日(木)

■会場:Film Forum
209 W. Houston St.
■TEL: 212-727-8110
■一般$15、メンバー$9
filmforum.org


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