2018年10月5日号 Vol.335

李禹煥 (リ・ウーファン)
Lee Ufan

李禹煥
(top) Dialogue, 2018. (bottom)Dialogue, 2017
Lee Ufan © 2018 Artists Rights Society (ARS), New York / ADAGP, Paris

李禹煥


李禹煥 は、1960年代後半から、空間、知覚、素材の関係を強調し、自然の認識と素材固有の性質からその作品を作り上げた日本独自の現代美術の運動「もの派」を主導したことで知られる。李は、哲学的な思索と、執筆を行いながら、表現について熟考し、彫刻、絵画、紙の作品、陶器等において芸術的な実践を行ってきた。本展で展示されるのは作家が近年取り組む「ダイアローグ」シリーズで、16年から18年に制作された未発表作品を中心に14点を展示。その作品では、空間、色、光、緊張などの共鳴に焦点が当てられている。また、新作においては、塗料の点や斑点など表現主義的要素も導入。観衆が作品に込められた思考や感情など、アーティスト内部の状態との会話に参加することで、このシリーズのコンセプトが成就されるとしている。(林玄一)

10月13日まで
Pace Gallery
510 W. 25th St. 
212-255-4044
火 – 土10:00am-6:00pm
入場無料
www.pacegallery.com



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