2020年10月16日号 Vol.384

トランプ大統領「選挙日までにワクチン提供」
FDA「それは不可能」


新型コロナウイルスに感染したトランプ大統領が10月4日、 入院先の医療施設から車で外出、集まっていた支持者を驚かせた (Official White House Photo by Tia Dufour)

トランプ大統領が選挙公約の一つとして挙げている「11月の投票日までにコロナウイルスのワクチンを一般に提供すること」について、先頃FDA(米食品医薬品局)が「不可能だ」と発表したばかり。10月初めには、ニューヨークポスト紙、CBSニュース他のメディアが、ワクチンの臨床試験参加者が重篤な副作用を訴えていると報じた。

報道によると、バイオテクノロジーのモダーナ社の臨床試験に参加したうちの5人、製薬会社ファイザーの最終段階での臨床試験に参加したうちの2人が、高熱、悪寒、体の痛みや震え、頭痛や疲労感、息苦しさといった副作用を訴えた。ワクチンは2回に分けて打たれ、いずれも1回目は無症状だが、2回目でこうした副作用が起こる。多くは1日程度で症状はおさまるが、中には長引いたり重篤化したりするケースもあった。臨床試験はその後も継続されている。


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