2019年10月18日号 Vol.360

ノグチ彫刻とダンスを融合
ブレンダン・フェルナンデス
「収縮と解放」


Brendan Fernandes, Contract and Release (All photos by Nicholas Knight)



彫刻家イサム・ノグチの作品を展示・収蔵する「ノグチ美術館」で、展示彫刻とパフォーマンスをコラボさせた「収縮と解放(Contract and Release)」が、202 0年3月7日(土)まで開催中だ。
「視覚芸術」と「ダンス」という異なる分野で活動するケニア出身のカナダ人アーティスト、ブレンダン・フェルナンデスによるもの。
タイトルの「収縮と解放」は、舞踏家のマーサ・ グラハムがテーマとしたスタイルに由来したもので、ノグチとグラハムは、多くの作品を共同制作したことが知られている。
「彫刻の本質とは空間の認識であり、(人間の)存在との繋がりだ」と考えたノグチ。グラハムのために制作した小道具やセットは、「人間の精神が流れる空間に置かれた、物体の観賞」というアプローチであったという。

今回、パフォーマンスの「舞台」であり、「小道具」となるのは、今年5月15日から行われている展示「身体・空間の装置(Body-Space Devices)」の作品群。約30点の作品が、ダンスパフォーマンスにより「再構成」される。
グラハムの舞台「アパラチアの春」(19 44年)のために、ノグチが制作したロッキングチェアに触発されたフェルナンデスは、新たに6つの「トレーニング・デバイス」を制作。他にも複数のパーツを再現し、人間の「動き」とノグチの彫刻を融合させ、新しい空間を作り出す。

Body-Space Devices
■2020年3月8日(日)まで
■会場:Noguchi Museum
 9-01 33rd Road, Long Island City
■大人$10、学生/ シニア$5、
12歳以下無料
www.noguchi.org


★Brendan Fernandes: Contract and Release
 パフォーマンス・スケジュール 1:30pm & 3:00pm
●11月2日/9日/16日/23日
●12月7日/14日
●2020年1月11日/18日/25日
●2020年2月1日/8日/15日/22日/29日
●クロージング・パフォーマンス:2020年3月7日(時間TBA)



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