2018年11月2日号 Vol.337

オペラ「アンネ・フランクの日記」
英語公演、小学生から楽しめる

日記
ケート・フラクターマン(左)と釣アンナ恵都子


ニューヨークのオペラカンパニー「オペラ・ポムルージュ」が、11月1日(木)から4日(日)まで、ミッドタウンウエストの劇場でオペラ「アンネフランクの日記」公演を行う。英語公演。60分。
主役のアンネ・フランク役に、実力派歌手ケート・フラクターマンを起用。演出は、オペラ・ポムルージュの創設者・ディレクターの釣(つり)アンナ恵都子、 舞台美術は香取有理子、 音楽監督はイシュマル ・ワレスが担当する。キャストはアメリカ人だが、スタッフは全員日本人だ。
来年は、第2次世界大戦開戦80周年。「世界情勢が不安定なこの時期に、平和を訴える作品を通して社会に貢献できれば嬉しい」と釣は話す。釣はこの作品のために1年間「アンネの日記」を研究、「日本語ではなく、彼女の原語に近い英語で一語一句読むと、等身大の女の子が戦争の影で歴史に翻弄されながら精一杯生きる姿がひしひしと伝わってきます」と言う。
このオペラは、ドイツやロシアではよく上演されるが、アメリカでの上演は少ない。曲はロシア人の作曲家が50年前に作曲したもの。途中、ジャズのような響きあり、ロマンチックなデートシーンあり、軍隊的な音楽ありと、バラエティー溢れるユニークな音楽となっている。
今回の上演では、コプラという日本の会社が発明した極薄フィルムに、プロジェクター用のスクリーンをダビデの星に型取り、舞台セットに使う。美術担当の香取有里子が寄稿した500枚のイラストを使い、日本のパラパラ漫画の中に主役のアンネが住んでいるようなイメージで舞台が進む。小学生から楽しめるよう工夫されている。
「歌詞は、実際のアンネ・フランクの日記に書かれている言葉の通り。これらをプロジェクターで流すので、教育の観点から見ても意味のある作品になります」と釣は話す。ステージでのプロジェクションの操作には、日本文化庁の奨学生二人を大抜擢している。

■11月1日(木)・2日(金)7:00pm
■11月3日(土)5:00pm
■11月4日(日)3:00pm(公演終了パーティー4:30pm〜)
■会場:The Producers Club Theater - Clown Theater-
 358 W. 44th St. (@ 9th Ave.)
■一般前売$38、当日$45、年間会員無料
 ※公演終了パーティー:$35
■チケット購入:
 operapommerougeannefrank
operapommerouge.wixsite.com


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