2020年11月13日号 Vol.386

「海山 たけのおと」配信開始
アメリカ人尺八奏者の半生描く


アメリカ人尺八師範のジョン・海山・ネプチューン (Photo ©2019 OCEAN MOUNTAIN, LLC)

ドキュメンタリー映画「Words Can't Go There」(邦題:海山 たけのおと)が、2020年、アリゾナ州のShow Low映画祭で、最優秀ドキュメンタリーと最優秀スコアをダブル受賞。11月20日(金)から、北米他64ヵ国で配信される。

カリフォルニア生まれのアメリカ人尺八師範ジョン・海山・ネプチューンの半生をたどる長編ドキュメンタリー作品だ。

ハワイ大学に進学したネプチューンは、民族音楽学を専攻、尺八と出会い、その音色に一瞬で惚れ込む。 1973年、22歳で日本に単身渡り、京都の都山流家元の門を叩く。数年間にわたる修行の末、尺八都山流師範免許を得て、師匠三好芫山から雅号「海山(かいざん)」を授かった。

以来、アルバム20枚以上をリリース。奏者、作曲家、製管師という全ての面で尺八界に大きく影響を与えてきた。現在、千葉県の竹林に囲まれた自宅工房で尺八を作り、音楽活動を続けている。

このドキュメンタリーでは、そのネプチューンの哲学や魅力に、息子である映画監督デービッド・ネプチューンが迫る。デービッドは日本生まれの日本育ち。現在アメリカで活躍するフィルムメーカーだ。

撮影開始から約5年を経て、2019年秋に完成。まずは日本での劇場公開、テレビ放送、配信を経て、今回海外でも配信されることになった。

ネプチューンが日本の音楽界に与えてきた影響を追いつつ、芸術を極めるために犠牲にしてきた人生の側面も掘り下げる。息子でもある監督だからこその、時に息詰まるような距離感と独自の視点で描いた作品。

※作品レビューはこちら


Words Can't Go There
邦題「海山 たけのおと」
■11月20日(金)から
Amazon、Google Play、 iTunesで配信
■購入:$12.99 HD / $9.99 SD
■レンタル:$4.99 HD / $3.99 SD
■公式サイト:www.kaizanmovie.com



HOME