2020年11月13日号 Vol.386

ヴォーゲル教授と田中選手に功労賞
JCCI年次晩餐会で


JCCI会頭 中島正樹氏(米州住友商事社長&CEO)

ニューヨーク日本商工会議所(以下JCCI)(会頭:中島正樹、米州住友商事社長&CEO)は11月6日(金)、第36回年次晩餐会を開催した。同会は毎年、日米財界人の交流親睦とビジネス関係の強化を目的に開催されるチャリティーイベント。今年はコロナ禍の影響で初のオンライン開催となった。

今回は「未来への連帯(TOGETHER: Solidarity for the Future)」をテーマに、人種、国、経済、民族などの違いを超え、共通点を見い出すことに焦点を当てた。

当日はNYをベースに活躍するジャーナリストのキャサリーン・コバヤシがMCを担当。歌手で女優のミカエラ・ベネットが日米両国の国家を歌い上げ晩餐会が開幕した。

はじめに中島会頭が会員や参加者へ謝意を伝え、「未来を予測するのは難しいが、一つ言えるのは日米がともに前進していくこと」を揚げ、JCCIが担う交流・親睦と、ビジネス関係の強化への重要性を語った。

ディナー・チェアーマンを務めた渡邊国夫氏(野村ホールディングス・アメリカ)は、「これからはすべてがチャレンジ」だと発言、フレンドシップやビジネスの再構築について意見を述べた。


渡邊国夫氏(野村ホールディングス・アメリカ)

基調講演は、マーク・ラズリー氏(アヴェニュー・キャピタル・グループ)と、デイビッド・ブリッツァー氏(ハリス・ブリッツァー・スポーツ&エンターテインメント)が対談形式で、「グローバルに成長するNBA」「スポーツへの投資」などについて意見を交換。


マーク・ラズリー氏(アヴェニュー・キャピタル・グループ)(左)と、デイビッド・ブリッツァー氏(ハリス・ブリッツァー・スポーツ&エンターテインメント)

続いて、ロン・カーター・ゴールデン・ストライカー・トリオの演奏のあと、日米および世界の友好と理解に貢献した個人に与えられる功労賞「イーグル・オン・ザ・ワールド・アワード」が発表。今年は、社会学者で中国と日本を筆頭に東アジア関係に従事したハーバード大学のエズラ・F・ヴォーゲル教授、ニューヨーク・ヤンキースのピッチャー田中将大選手に贈られた。
田中選手は、感謝を述べた後、7年間を振り返り、チームや文化の違いについて言及。「自分の出来ることは微々たるものですが、将来を夢見る子どもたちの励みになるような選手でありたい」と語った。


エズラ・F・ヴォーゲル教授


田中将大選手

また、USジャパン・カウンシルの創立者で20年に渡り、全米日系人博物館の館長を務めたアイリーン・ヒラノ・イノウエ氏に「Commemorative Award記念賞」が贈られた。

なお晩餐会の収益金は、慈善基金「JCCファンド」を通じ、日米友好、教育振興、地域貢献活動など、幅広く役立てられる。




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