2019年11月15日号 Vol.362

映画に見る外国人監督が映し出す
「日本人らしさ」とは
「東京物語:世界から想像する日本」


「ロスト・イン・トランスレーション」Lost in Translation © Universal Studios


「TOKYO POP」Tokyo Pop © Kuzui Enterprises, Inc.


「東京暗黒街・竹の家」House of Bamboo © 20th Century Fox


ジャパン・ソサエティー(JS)が11月8日(金)から12月7日(土)まで、特別映画上映シリーズ「東京物語:世界から想像する日本」を開催している。来年の東京五輪に向け、東京を舞台とした外国人監督による11本の映画作品を紹介する。全作品英語字幕。摩天楼、富士山、桜、寺社風景など、東京はこれまで、多くの国際映画製作者にインスピレーションを与えてきた。世界から再び注目を浴びているメトロポリス東京の魅力や、正確に定義することが難しい「日本らしさ」が、外国人監督によってどのように映し出されるかを探求する、特別シリーズだ。日本との共同制作作品や、ハリウッドの大ヒット作、ヨーロッパのニッチな作品を含む、バラエティー豊かなラインアップ。

ソフィア・コッポラ監督の「ロスト・イン・トランスレーション」。
慣れない東京で孤独と不安を感じていたハリウッド俳優の中年男ボブ(ビル・マーレイ)と、若いアメリカ人女性シャーロット(スカーレット・ヨハンソン)の、淡い愛の交流を描く。アカデミー賞オリジナル脚本賞を受賞したソフィア・コッポラ監督の半自伝的作品。

フラン・ルーベル・クズイ監督の「TOKYO POP」。
ロックシンガーを夢見るウェンディ(キャリー・ハミルトン)。日本ではアメリカ人歌手に人気が集まると知り日本へ。バンドのボーカリストとして注目を浴びるが、外国人として物珍しく見られるだけの東京に、疑問を感じ始める。

クリス・マルケル監督の「サン・ソレイユ」。
ある女性が世界中を旅するカメラマンからの手紙を読むという形式で、日本とアフリカを捉えたドキュメンタリー。アイスランドの三人の少女を描き出した後、日本のスケッチをゆるやかなテンポで映し上げ、やがて舞台はアフリカへと移る。

「Tokyo!」は、3人の監督による、東京を舞台にしたオムニバス作品。ミシェル・ゴンドリー監督の「インテリア・デザイン」、レオス・カラックス監督の「メルド」、ボン・ジュノ監督の「シェイキング東京」。

アラン・コルノー監督の「畏れ慄いて」。
ベルギーの小説家、アメリー・ノートンの同名自伝的小説を映画化。日本生まれ、ベルギー育ちのアメリー(シルヴィ・テステュー)が、大学卒業後日本企業で通訳として過ごした1年間を描く。完璧な日本語を話し、完璧な書類を作成するものの、数々の批判、叱責にあう…。

サミュエル・フラー監督の「東京暗黒街・竹の家」。
富士山麓で列車ギャング事件が起こり、米軍兵器が奪われ、軍曹が殺される。東京に配属された米憲兵隊ハンスン大尉は、東京警視庁のキタ警部と共に捜査を始める。捜査過程で明らかになる意外な事実とは。

ジャスティン・リン監督「ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT」は、ワイルド・スピードシリーズ3作目。
日本の高校に編入したカリフォルニアの高校生ショーンは、アンダーグラウンドのレースに参加することに。そこでヤクザとつながりを持つ無敵のストリートレーサーに目をつけられ、勝負を挑まれる。

■12月7日(土)まで
■会場: Japan Society
333 E. 47th St.
■一般$14、シニア/学生$11
JS会員$10
オール・アクセス・パス:$77
※3作品以上同時購入で各券$2割引
www.japansociety.org

★上映リスト
●ロスト・イン・トランスレーション
■11月19日(火)7:00pm

●TOKYO POP
■11月22日 (金)7:00pm
※監督による質疑応答あり

●サン・ソレイユ
■11月23日(土)2:00pm

●Tokyo!
■11月23日 (土)4:30pm
■12月7日(土)2:00pm

●畏れ慄いて
■11月23日 (土)7:00pm

●東京暗黒街・竹の家
■12月7日 (土)4:30pm

●ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT
■12月7日 (土)7:00pm



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