▼副作用は? 金原:報告されているもので、発熱、頭痛、筋肉痛、悪寒、倦怠感、関節痛など。ほとんどは軽中度です。 イギリスでは12月から一部の人にワクチン投与を始めましたが、過去にひどいアレルギーのある2人に新型コロナワクチンによるアレルギー反応がありました。食物アレルギーなどは大丈夫ですが、過去に他のワクチンにアレルギーがあった人は要注意です。また、1回目の接種でひどいアレルギー反応があった人は、2回目は接種しないようにと、CDCは推奨しています。 ▼子どもや妊婦への接種は安全ですか? 金原:子どもや妊婦への安全確認は今後の課題で、今すでにファイザーが12歳以上を対象にした臨床試験を行っています。今回のファイザー・ワクチンは、16歳以上が対象です。一般の妊婦・授乳婦はまだ接種の対象外ですが、妊婦・授乳婦でも医療従事者の場合は、ワクチンを接種してよいと言われています。データはあまりないのですが、生ワクチンではないことと、妊婦がコロナにかかると重症リスクが高いので、ワクチン接種が推奨されたようです。幼稚園・小学校の子どもが接種できるようになるまでには、もう少し時間がかかりそうです。 ▼ニューヨーク州のワクチン接種優先順位は? 金原:ニューヨーク州にはまず17万人分が届いています。優先順位は、①医療従事者、高齢者施設、②エッセンシャルワーカー、ハイリスクの持病がある人、③65歳以上、65歳以下でもハイリスクの人――となっており、最後に一般の健康な人という順番です。これらに加えて、感染率が高い地域を優先するなど、地域要素も考慮されるはずです。 ハイリスクの持病は心臓疾患、肺疾患、糖尿病、がん、臓器移植による免疫疾患、重度の肥満などです。 一般の健康な人にワクチンが行き届くのがいつ頃になるかは、はっきりしたことは分かりませんが、春から夏になるとも言われています。
12月14日(月)、NY州最初のCOVID-19ワクチンを接種したサンドラ・リンゼイさん(クイーンズ区ノースウェル・ヘルス勤務の正看護師)。クオモ知事の記者会見で、接種の様子が生放送された。(Photo by Scott Heins / Office of Governor Andrew M. Cuomo)