2019年12月20日号 Vol.364

CUPA新春ガラコンサート
音楽で繫ぐ日本・台湾・米国
「歌の架け橋となって」


(左)林品安(ピアノ)、(右)キャロライン・ミラー(ソプラノ)


(左)大山大輔(バリトン)、(右)大日琳太郎(芸術監督)


新春ガラ〜日台米親善ファンドレイジング・コンサート「歌の架け橋となって」が、1月18日(土)、ミッドタウンイーストのスカンジナビアハウスで開催される。主催は、ニューヨークを拠点にパフォーミングアーツ支援活動を行うNPO「CATCH US PERFORMING ARTS (CUPA)」。2019年9月に創設1周年を迎えた団体で、このコンサートはそれを記念してのもの。
プロデュースするのは、宮城県仙台市の「ふるさとの物語制作委員会」代表・大日琳太郎(だいにち・りんたろう)。大日は仙台市出身。東日本大震災の際に、被災地に救いの手を差し伸べてくれた米国と台湾への想いは深い。現在、2024年の日台合作オペラ「鄭成功」を手掛けており、今回はCUPAの招聘を受け、このコンサートを企画した。
日台米3ヵ国を音楽で結ぶこの新春特別コンサートには、台湾の「医学士ピアニスト」の異名を持つ林品安(リン・ピンアン)、米国のソプラノ歌手キャロライン・ミラー、日本のバリトン歌手・大山大輔(おおやま・だいすけ)が参加する。公演後にはレセプションが催される。
演目は、ピアノ曲「台湾民謡による変奏曲」、 バリトンソロの「荒城の月」(滝廉太郎)、ソプラノソロは、「Caro Como(私のお父さん)」(プッチーニ)、大日琳太郎作曲の返礼歌「これからも。ありがとう」など。

CUPAは、ライフアドバイザーの本木祐子氏(ジャパンセンターNJ代表)、イベントプロデューサー河野洋氏(Mar Creation, Inc.社長)、TMHダンススクール主宰の平川美代子氏の3人が理事を務める。「日本」をキーワードに、若手育成とアーティスト支援を目的とし、文化、芸術、エンターテイメントを通し、日米交流とより良い社会作りを目指す。
活動内容は、ニューヨークを中心にしたパフォーマンスイベント、ワークショップ、レクチャーの開催で、今回のファンドレーズ・コンサートは、2020年にスタートする奨学金プログラム導入資金を集めるのが目的だ。奨学金授与者の選考は、春にオーディション形式で行う予定。選ばれたアーティストは2020年9月から活動費用の補助を受けることができる。

【出演者プロフィール】
林品安(ピアノ)

1993年生まれ。5歳からピアノを学び、10歳でデビュー。世界的な活躍が期待される台湾の若手ピアニスト。2019年中山医学大学卒業、病院勤務のかたわら「医学士ピアニスト」として活躍。2012年ミュージカル・スパースター国際コンクール第一位となるほど入賞・優勝多数。兄リチャード・リンと共に世界各地演奏。2016年以降は毎年のように日本から招かれ演奏している。

大山大輔(バリトン)
1982年、鹿児島県生まれ。東京藝術大学を首席で卒業。同大学院修士課程オペラ科修了。洗足学園音楽大学ミュージカルコース講師。佐渡裕の「メリー・ウィドウ」ダニロ役や、宮川彬良の新作オペラ「ブラックジャック」、井上道義・野田秀樹のコラボオペラ「フィガロの結婚」などの主役で注目を集める。ナレーションや演劇作品への出演も。劇団四季ミュージカル「オペラ座の怪人」では主役のファントム役で出演。

キャロライン・ミラー(ソプラノ)
現代オペラ、オペレッタ、映画を得意とする革新的な歌手。現在、トリード・オペラ・カンパニーのレジデントアーティストとして「Hansel and Gretel vs the Witch」(グレーテル役)、「Trial by Jury」(原告役)として出演。またアルバニー・レコードが制作した「Blossom Time」の録音にも参加。オペラニュース誌は、ミラーが演じたベルプラーナを「甘やかされたプリマドンナの自信たっぷりな無頓着ぶりを表現した」と絶賛した。

大日琳太郎(芸術監督)
1960年仙台市生まれ。東北大学卒。俳優、劇作家、演出家、作曲家。能や狂言、義太夫を学びながら、多くの舞台作品を創作。東日本大震災を機に、故郷宮城県に「ふるさとの物語制作委員会」設立。郷土に材を採った作品や、世界平和を祈念する作品を毎年上演。朗読や一人芝居も得意とし、古典作品において聞かせる日本語の美しさは高い評価を得ている。その他、英語狂言、中国語狂言を普及するなど、海外との文化交流にも積極的。

■1月18日(土)7:00pm(開場6:30pm)
■会場:Scandinavia House
 Victor Borge Hall(地下1階)
 58 Park Ave.(bet. 37th & 38th Sts.)
■入場料:前売$30、当日$35
■問合せ:CUPA
 TEL: 201-377-8005、info@catchus.org
www.catchus.org



HOME