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よみタイムVol.106 2009年2月6日号掲載
スポーツ・マーケティング「リードオフ」副社長 白井 孝明さん

子どもたちに幸福感与えたい
「ホッケー魂」を仕事に反映


松井秀喜のフレンドシップ・プログラムで

 ヤンキースに松井、レッドソックスに松坂、岡島、今年からオリオールズに上原、ブレーブスに川上など数多くの日本人大リーガーがいる。
 それだけアメリカのスポーツが日本人に近くなっているが「スポーツ・マネージメント」という分野をアメリカの大学院で学び、昨年、新会社を友人と共に立ち上げた。
 「スポーツを通じて、子どもたちに夢や希望、幸福感を与えたいんです」と話す。
 2月18日から25日までNHL(プロアイスホッケーリーグ)ニューヨーク アイランダース主催「ライトハウス・トーナメント」という子どもたちのアイスホッケー国際親善大会がロングアイランドのナッソーコロシアムで行われる。アイランダースのオーナーからの要請で、今年から東京の選抜チームを参加させることになった。アイランダースの試合を観戦したり、選手との交流など、子どもたちにとっては、夢の大会だ。日本だけでなく、アメリカはもちろんのこと、韓国、カナダ、中国、フィンランドからも集まってくる。
 「来年は東京=ニューヨーク姉妹提携50周年なので、企業や自治体にもサポートをもらいながらもっと認知度の高い大会にしていきたい」と胸を張る。
 会社を設立する前まで約3年半、ヤンキース傘下のマイナーリーグチーム「スタッテンアイランド・ヤンキース」でスポンサーシップセールスを担当、地元企業などを対象に球場広告の販売を手がけていた。その間、ヤンキース松井選手と「松井秀喜のインターナショナル・フレンドシップ・プログラム」というニューヨークと石川県金沢市の子どもたちの国際交流事業を3年間実施する。
     □ 
 子どものころからスポーツ少年。76年東京・三鷹市に生まれ、小学校から野球を始め、名門・早稲田実業中等部に入学。しかし、ホッケーの躍動感あるプレーに魅せられ、アイスホッケー部に移った。高等部、早稲田大学でもホッケーを続けた。「大半はベンチにも入れない選手」だったそうだが、スケート部総合主将として選手を引っ張ってきた。4年時の最後の試合で、大学初ゴールも決めた。
 大学3年のころから、卒業後は「スポーツ・マネージメント」の仕事をしたいと思っていた。99年ボストンに語学留学したあと、コネチカット州ニューヘブン大学院で「スポーツ・マネージメント」を修得。在学中にインターンシップで働いていたアイランダースに就職したが、NHLのロックアウトで解雇を言い渡された。
 「僕ら入社したての者は、いの一番ですよ」とニガ笑いする。
 でも、諦めたわけではない。ネットでヤンキース、メッツを含めた10数のスポーツチームにレジメを送った。数週間後にリスポンスがあったのは、ヤンキースとメッツ
だった。しかし、スタッテンアイランド・ヤンキースは面接した日に「採用するよ」と即答を得た。
 面接をしてくれたのが、当時、チームのオーナーで、新しい会社のパートナー、スタンレー・ゲツラー氏だった。
 「運命的な出会いなのかも知れませんね。気さくな人で、金額を含む条件面もこちらの要望を受け入れてくれた」と笑う。
 ゲツラー氏は70年から93年まで「ゲツラー証券」を経営、96年にインディアンス傘下のマイナーチームを買収、99年にアイランダーズを買収、06年売却している。
 「ゲツラー氏は気心の知れた人。是非、また一緒に仕事をしたかった」と昨年3月に新会社「リードオフ・スポーツ・マーケティング」を設立。
 ロックフェラーセンターの一角に事務所を構えているが、社長のゲツラー氏はほとんどいない。「全て任せられている」そうだ。
 主な仕事は、日米のスポーツビジネスにおけるコンサルティング業務やプロスポーツチームのスポンサーシップ販売。また、近い将来は「アメリカに来る選手の生活面でのサポート」も新規事業内容に掲げている。
 「自分にプレッシャーかけてやっていきますよ」。32歳と若いが、考えていることは、きちんと将来を見据えている。
 週に一度、チェルシーピアーズで地元のアイスホッケーチーム「トロズ」でプレーするのを楽しみにしている。
(吉澤信政記者)